現在、会社役員として勤めております。64歳からの老齢年金および加給年金を申請したほうがいいか教えてください

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2024年09月21日 18:30  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、年金の申請について、専門家が解説します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。

今回は、年金の申請についてです。

Q:現在、会社役員として勤めております。64歳からの老齢年金および加給年金を申請したほうがいいか教えてください

「1960年9月生まれです。現在、会社役員として勤めております。64歳からの特別支給の老齢厚生年金および加給年金を申請したほうがいいか教えてください。やり方も教えてください」(のんべえさん)

A:在職中でも受け取る年金額が自動的に計算されるので、年金請求はしておいたほうがいいでしょう

「のんべえ」さんは会社役員とのこと、64歳から特別支給の老齢厚生年金がもらえるようですが、年金請求はしたほうがいいです。

60歳以上の人が厚生年金に加入しながら働き、特別支給の老齢厚生年金(老齢厚生年金)を受け取る場合には、年金月額と総報酬月額相当額の合計に応じて、特別支給の老齢厚生年金(老齢厚生年金)が支給停止となる場合があります。老齢厚生年金が全額停止になると加給年金も支給停止になってしまいます(在職老齢年金制度)。

「のんべえ」さんの場合、会社役員ということなので、報酬が高ければ、特別支給の老齢厚生年金が支給停止となるかもしれませんが、64歳で年金請求手続きをしておくと、現在の年収は自動的に計算されるので、年収が下がれば、老齢厚生年金額が増えますし、65歳から要件を満たせば加給年金が支給されます。加給年金については、年金と年収との調整だけでなく、本人、配偶者の厚生年金加入期間、生計同一要件などを満たしていなければ受給できませんのでご注意ください。

特別支給の老齢厚生年金をもらう方法ですが、一般的には誕生月の3カ月前に緑の封筒に入った老齢年金請求書が届きます。戸籍謄本等必要書類を用意し、年金事務所に訪問または郵送で、生年月日の前日から年金請求の手続きはできます。

相談者「のんべえ」さんの場合は9月に64歳になる3カ月ほど前、6月から7月に緑の封筒に入った老齢年金請求書が届いているかと思います。さらに、65歳前になると、年金請求はがきが届くので返送すると、65歳以降の老齢基礎年金、老齢厚生年金(加給年金含む)を請求したことになります。

文:拝野 洋子(ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士)

銀行員、税理士事務所勤務などを経て自営業に。晩婚で結婚・出産・育児した経験から、日々安心して暮らすためのお金の知識の重要性を実感し、メディア等で情報発信を行うほか、年金相談にも随時応じている。
(文:拝野 洋子(ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士))

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