神戸新聞杯を逃げ切ったメイショウタバル 「菊花賞は歓迎」の血統背景とは

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2024年09月23日 20:00  netkeiba

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神戸新聞杯を逃げ切り制したメイショウタバル(c)netkeiba
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆血統で振り返る神戸新聞杯

【Pick Up】メイショウタバル:1着

 6馬身差で勝った3月の毎日杯もそうでしたが、今回も雨の影響で馬場が渋り、後続の追撃をしのいで逃げ切りました。

 父ゴールドシップは三冠馬オルフェーヴルと同じく「ステイゴールド×メジロマックイーン」の組み合わせ。両馬とも現役時代はスタミナ型で、渋った馬場になればさらに強い、という共通点がありました。

 本馬は「ゴールドシップ×フレンチデピュティ」という組み合わせ。ステイゴールドの系統は基本的にフレンチデピュティ牝馬との相性が良く、「ステイゴールド×フレンチデピュティ」から天皇賞(春)を勝ったレインボーラインが、「オルフェーヴル×フレンチデピュティ」からBCディスタフを勝ったマルシュロレーヌが出ています。「ゴールドシップ×フレンチデピュティ」は、メイショウタバルの他にステイヤーズS2着馬プリュムドールが出るなど、出走4頭中3頭が勝ち上がるという好成績です。

 血統的に3000mの菊花賞は歓迎。馬場が渋ればなおいいでしょう。

◆血統で振り返るオールカマー

【Pick Up】レーベンスティール:1着

 父リアルスティールは、種牡馬ランキングの首位を走るキズナと同じく「ディープインパクト×ストームキャット」の組み合わせ。キズナと同じく芝・ダートを問わず活躍馬を出せる種牡馬であり、ダートの代表馬はフォーエバーヤング(全日本2歳優駿、UAEダービー、サウジダービー、ケンタッキーダービー3着)、芝の代表馬はレーベンスティールです。

 母トウカイライフは「トウカイテイオー×リアルシャダイ」というニックス(トウカイポイント、チタニックオー、アースシンボル、トウカイオスカー、トウカイアローなどが出る)から誕生しました。母の父トウカイテイオーは、皐月賞と日本ダービーの二冠のほか、ジャパンC、有馬記念などを制覇しています。

 レーベンスティールは母方にトウカイテイオーの血を受け継ぐ馬のなかでは過去最強でしょう。昭和末期から平成初期にかけてわが国で活躍した牡馬は、サンデーサイレンスをはじめとするハイレベルな輸入種牡馬の攻勢にさらされ、種牡馬としてはファンが期待するほどの実績は残せませんでした。

 ただ、1992年の天皇賞(春)でトウカイテイオーと人気を二分したメジロマックイーンは、母の父としてオルフェーヴル、ゴールドシップなどの名馬を出しました。トウカイテイオーの血を受け継いだ名馬が見てみたい、というのはオールドファンが抱く夢のひとつでしょう。秋のGI戦線が楽しみです。

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