日産に歴史的レーシングカーが集結! NISMO40周年特別展示の内容は?

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2024年09月24日 08:50  マイナビニュース

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日産自動車のレース部門である「NISMO」が誕生40周年を迎えたことを記念し、神奈川県横浜市の日産本社ギャラリーでは歴史的なクルマたちの特別展示を実施中です。期間は10月15日まで。今回は、会場で出会った珠玉の名車たちをご紹介します。


スカイラインGT-R グループA カルソニック



まずは“カルソニックスカイライン”の呼び名でおなじみの1990年式「スカイラインGT-R グループA カルソニック」。1989年(平成元年)に8代目スカイライン(R32型)で復活したGT-Rのレースモデルは、翌1990年の全日本ツーリングカー選手権(JTC)でデビューウィンを飾り、その後はグループA規程によりJTCが終了する1993年までの4年間、全29戦全てで優勝するという空前絶後の記録を残しています。


展示されているのはカーナンバーの「12」と鮮やかなブルーのカラーでおなじみのカルソニックチームのもの。デビューシーズンに星野一義/鈴木利夫組のドライブでタイトルを獲得したモデルです。


フロントに搭載するのは、排気量2,568ccのRB26DET型直列6気筒4バルブDOHCツインターボエンジン。最高出力550PS/7,600rpm、最大トルク490Nm/6,000rpmを発生します。前後ともマルチリンクサスペンションを搭載し、タイヤは265-700-18サイズでした。


スパルタンな室内には1座のレカロ製バケットシートを装着。アナログ式スイッチ類やマニュアルトランスミッション(MT)のシフトノブも確認できました。「IMPUL」のロゴが入るバックスキンレザーステアリングの奥にあるコックピットメーターには、右側から11,000rpmまで刻まれたタコメーター、ターボのブースト計、オイルプレッシャーの3つが並びます。

ニッサンR91CP



赤、青、白のトリコロールカラーが目立つグループCカーが「ニッサンR91CP」。展示されているのは1992年のデイトナ24時間レース総合優勝車です。


1983年に始まった日産のグループCレーシングカーは、当初は英国のマーチやローラなどの外国製シャシーに日産製エンジンを搭載する形式でしたが、WECや国内耐久シリーズではそれが原因でトラブルが発生したことから、1990年のR90からは自社製比率を増やし、R91CPでは全てを純国産化することに成功しました。1992年に出場したデイトナ24時間レースで、長谷見昌弘/星野一義/鈴木利夫組が日本人・日本車として初めて総合優勝を飾った記念すべきマシンです。


リアに搭載する排気量3,496ccのVRH35Z型V型8気筒4バルブDOHCツインターボエンジンは、最高出力680PS以上/7,200rpm、最大トルク784Nm/5,200rpmを発生します。前後ともダブルウィッシュボーンサスペンションを採用し、タイヤは前25.5-12.0-17、後28.5-14.5-18サイズの英国エイボン製です。


車体中央のリアブレーキ冷却用ダクトが目立ちますね。ドライバー側は右ドア、左側はフェンダーに埋め込みとなった左右非対称のバックミラーなど、ボディのあちこちに工夫が見られます。

ニッサンR390GT1



プリンスR380を彷彿させる名称の「ニッサンR390GT1」は、1990年代後半に日産がルマン24時間レースに挑戦するために制作した、当時のGT1既定に基づいたレーシングカーです。展示されているのは、1998年に星野一義/鈴木亜久里/影山正彦組が日産のルマン参戦史上最上位となる3位を獲得した32号車の実車であり、2018年に補修を受けて当時の姿を取り戻したマシンです。

搭載する排気量3,495ccのVRH35L型V型8気筒4バルブDOHCツインターボエンジンは、最高出力650PS以上/6,800rpm、最大トルク706Nm以上/4,400rpmを発生します。前後ダブルウィッシュボーンサスペンションで、タイヤサイズは前280-35-R18、後335-40-R18でした。1998年のルマン24時間GT1仕様であるステッカーや、リアガラス越しにV8ツインターボエンジンが見えるのが特徴です。


ニッサン フォーミュラe(Gen3)



ニッサン フォーミュラe史上、最軽量、最強、最速で、最も効率に優れるEVレーシングカーです。最高出力350kW(475PS)、最高速度322km/hで、前250kW、後350kWのエネルギー回生システムがレース完走に必要なエネエルギーの40%を賄うとされています。エクステリアは、日本の象徴である桜の花のイメージを取り入れたカラーリングになっています。


ニッサンZ NISMO GT500



2024年シーズンのGT500に参戦中の「ニッサンZ NISMO GT500」です。搭載する1,998ccのNR4S24型直列4気筒直噴ターボエンジンは、最高出力550PS以上、最大トルク50kgm以上を発生。前後ダブルウィシュボーンサスペンションを採用し、前300/680 R18、後330/40 R18のタイヤはブリヂストン製です。


フェアレディZ バージョンNISMO タイプ380RS



Z33型フェアレディZ NISMOに限定300基の専用エンジンを搭載したのがこのモデル。2,771ccのRB-X GT2型水冷直列6気筒DOHCエンジンは、最高出力400PS/6,800rpm、最大トルク47.8kgm/4,400rpmを発生。スーパー耐久用に開発したレース専用の3.8Lエンジンをデチューンしたもので、インテークマニホールドやエキゾースト、空燃比、点火時期を公道用に最適化してあります。


NISMO 400R



R33スカイラインGT-Rをベースにしたコンプリートカーで、99台が限定生産されました。搭載する2,771ccのRB-X GT2型水冷直列6気筒DOHCエンジンは、最高出力400PS/6,800rpm、最大トルク47.8kgm/4,400rpmを発生。ただ速いだけでなく、意のままに操る楽しさをコンセプトに、足回り、吸排気、エクステリア、インテリアの各所にレースで培ったのノウハウが惜しみなく注ぎ込まれています。


NISMO 270R



NISMO創立10周年を記念して企画されたNISMO初のオンロードコンプリートカーです。ベースはS14シルビアで、搭載する1,998ccのSR20DET型水冷直列4気筒エンジンは、当時の自主規制値280PS以下を目指して270PS/6,000rpm、最大トルク34.5kgm/4,800rpmを発生しました。ボディカラーはブラックのみで、販売台数は30台限定。価格は同時期のR32型GT-Rとほぼ同じの450万円でした。


原アキラ はらあきら 1983年、某通信社写真部に入社。カメラマン、デスクを経験後、デジタル部門で自動車を担当。週1本、年間50本の試乗記を約5年間執筆。現在フリーで各メディアに記事を発表中。試乗会、発表会に関わらず、自ら写真を撮影することを信条とする。 この著者の記事一覧はこちら(原アキラ)

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