能登豪雨で再び大規模断水 「暮らし戻りかけたところで」住民ら疲労

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2024年09月25日 20:08  毎日新聞

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給水車からペットボトルに水をくむ女性。難病の娘と同居しており、毎日給水が欠かせないという=石川県珠洲市で2024年9月25日午前8時26分、稲生陽撮影

 能登半島の記録的な豪雨の被災地では、元日の震災に続いて大規模な断水に見舞われている。復興半ばで再びライフラインが寸断され、被災者らの疲労の色は濃い。


 能登半島の北端にある石川県珠洲(すず)市三崎町の一帯は大雨となった21日以降、断水が続く。給水車が派遣された市立三崎中学校には25日朝、ポリ容器やペットボトルを抱えた住民十数人が給水に訪れた。


 農業の鍵谷加寿雄さん(68)は「普段の暮らしに戻りかけたところでまた断水。だが、市内では家を失った人や命を落とした人もいる。不満は言えない」と話した。


 輪島市では市立輪島病院で21日夕から水道が使えず、病院内の貯水槽の水と給水車による給水でやり繰りした。トイレはポータブル式に切り替えて節水を図った。断水は23日に解消されたという。


 県によると、大雨による水道管の破裂のほか、停電による水道施設のポンプが止まったことにより、各地で断水が起きている。25日午後3時現在で、輪島市3109戸▽珠洲市1750戸▽能登町210戸の計5069戸――で供給が途絶えている。停電も計約1770戸に及ぶ。


 1月の地震では一時、県内計11万4000戸あまりが断水した。輪島、珠洲両市ではほぼ全域に広がり、復旧までに数カ月がかかり復興の足かせとなった。


 珠洲市の泉谷満寿裕市長は25日、報道陣の取材に「一部の地域は浄水設備の復旧の見通しが立たない。地域の人たちと集団避難・移転を相談する必要があるかもしれない」と話した。【稲生陽、洪玟香】



このニュースに関するつぶやき

  • 地震、洪水とか起きて市役所電話しても市役所の人達も被災してるから市役所電話しても無駄よ。 2度被災した人達は何をしてもらえばいいのか分からんくらいボロボロだって。
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