最後のH2Aロケット公開=出荷後はH3に移行―三菱重工

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2024年09月25日 21:01  時事通信社

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時事通信社

報道陣に公開されたH2Aロケット50号機。左が第1段、右が第2段の機体=25日午後、愛知県飛島村の三菱重工業飛島工場
 三菱重工業は25日、同社飛島工場(愛知県飛島村)で、大型基幹ロケット「H2A」50号機の機体を公開した。年度内に打ち上げられる予定の50号機で退役し、大幅なコストダウンを目指した後継の「H3」に移行する。

 H2Aは2段式の液体燃料ロケットで、2001年から運用が始まった。これまでに打ち上げた48機のうち、失敗は03年の6号機だけ。成功率は97.9%で、気象衛星「ひまわり」や小惑星探査機「はやぶさ2」など数々の衛星や探査機を打ち上げてきた。49号機の打ち上げは悪天候のため延期され、26日の予定。

 この日公開されたのは50号機の第1段(全長約37メートル)と第2段(同約11メートル)。温室効果ガスや水循環を観測するための衛星「GOSATーGW」を搭載する。27日に鹿児島県・種子島宇宙センターに向けて出発する。

 50号機の出荷後は、同工場内のH2A専用の機材を運び出し、H3専用の機材へと入れ替える。

 同社の穎川健二プロジェクトエンジニアは「常に工場にある機体だったので、無くなることは大変感慨深く思うし、さみしい気持ちもある。最終号機も確実に打ち上げて、有終の美を飾りたい」と語った。 

報道陣に公開されたH2Aロケット50号機=25日午後、愛知県飛島村の三菱重工業飛島工場
報道陣に公開されたH2Aロケット50号機=25日午後、愛知県飛島村の三菱重工業飛島工場
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