ルノーの王者が今季6回目のポール獲得も、トヨタの“セカンド”が約5年ぶり2勝目から連勝劇/TC2000第8戦

0

2024年09月27日 18:10  AUTOSPORT web

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AUTOSPORT web

土曜レース1、日曜レース2ともにTOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアの“No.2”を務めるマルセロ・チャロッキ(トヨタ・カローラTC2000)が勝利を挙げた
 ウルグアイに近接するエントレ・リオス州にて、シーズン第8戦を迎えたアルゼンチン最高峰のFFツーリングカー選手権TC2000は、予選こそ“3冠”王者リオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT)が今季6度目のポールポジションを記録したものの、土曜レース1、日曜レース2ともにTOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアの“No.2”を務めるマルセロ・チャロッキ(トヨタ・カローラTC2000)が勝利を挙げ、自身がコルドバで記録した2019年11月以来、約5年ぶりの勝利を連勝で飾っている。

 次戦10月初旬に予定されるカレンダー随一の“クラシック”に位置付けられる祭典『ブエノスアイレス200km』を前に、9月21〜22日にアウトドローモ・デ・コンセプシオン・デル・ウルグアイにて開催された第8戦は、王者ペーニャにとっても「思い出深い場所」での勝負となった。

「ここは重要な場所であり(息子の)ティアゴが国内フォーミュラで達成したチャンピオンシップ制覇を祝ったサーキット、とても良い思い出をもたらしてくれたところなんだ」と、現在はディレクTV OCASAレーシングの85号車をドライブし、TC2000のスタンディングでも父に次ぐ2位に着ける20歳の新鋭ティアゴ・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT)との思い出を語ったチャンピオン。

「今週末はアクシオン・エナジー・スポーツのチーム全員とともに、チャンピオンシップでさらなる変化をもたらすよう努力するつもりだ」

 同じく、宿命のライバルとして今季シリーズ本格復帰を果たしたTOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナ(TGRA)の絶対エースでもあるマティアス・ロッシ(トヨタ・カローラTC2000)も、週末に向けルノー陣営の牙城を切り崩そうと意気込む。

「ここ、コンセプシオン・デル・ウルグアイに来られてとてもうれしい。今週末もTOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアとともに、カローラと主役であり続けたいと思っている。選手権を考えても、ここからはさらに賢いレースをしなければならないね」と、直近のTCRサウスアメリカでは週末完全制覇も達成したTC2000“5冠”王者のロッシ。

 その言葉どおり、レースウイークの走り出しからはこのふたりによる争いが繰り広げられ、FP1ではロッシのカローラが。続くFP2ではペーニャのルノーが最速タイムを刻んでいく。このプラクティス総合ではロッシが首位で先行したものの、予選Q1ではリオネルとティアゴのペーニャ親子に加え、ファクンド・アルドリゲッティ(ルノー・フルーエンスGT)も続いてルノー陣営が“ワン・ツー・スリー”を形成する。

■チャロッキが"覚醒"とも言うべき連勝で約5年ぶりの勝利
 そしてQ2ではさらなる混戦模様が演出され、連続トップタイムのチャンピオンに続いたのは、トヨタ陣営のセカンドドライバーとして奮闘し、次戦のブエノスアイレスではサッシャ・フェネストラズともペアを組むチャロッキとなり、以下3番手にYPFホンダRVレーシングの57号車フランコ・ヴィヴィアン(ホンダ・シビックTC2000)と、4番手にYPFエライオン・オーロ・プロ・レーシングのダミアン・フィネンチ(シボレーYPFクルーズ)が並び、ルノー、トヨタ、ホンダ、シボレーの異なるブランド4社がトップ4を分け合う結果となった。

 そのまま現地午後15時25分にスタートが切られた20分+1ラップのレース1では、ランキングに応じたシリーズ特有の“ハンディキャップ・タイムペナルティ”制度の適用により、チャロッキのカローラが最前列グリッドからスタートを切ることに。

 シグナルグリーンで主導権を握ったチャロッキは、プッシュ・トゥ・パスも巧みに活用しながら首位を守り抜き、6番手発進から浮上してきたヴィヴィアンのシビックと、こちらもベテランのガブリエル・ポンセ・デ・レオン(トヨタ・カローラTC2000/コルシ・スポーツ)を抑え切り、キャリア通算2勝目を手にした。

 これで自信を得たチャロッキは、明けた日曜のレースでも主役の座を維持し続け、ヴィヴィアン、ロッシ、ペーニャ、そしてポンセ・デ・レオンの2番手争いに乗じて、好スタートを決めて以降も後続との差を広げていく。

 一方のロッシとペーニャは、それぞれ16周目と17周目までレースの要求により磨耗が進み、破損した右フロントタイヤを交換するためにピットに入らなければならず、この瞬間にポンセ・デ・レオンとヴィヴィアンの表彰台が確定することに。

 そして絶対的な支配者となったチャロッキが"覚醒"とも言うべき連勝を飾り、続く10月5〜6日開催の一大イベントを前に、TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアとしても勢いを増すリザルトとなっている。

    ニュース設定