ニトリもIKEAも本気を出してきた! 「東京ゲームショウ2024」でゲーム環境を引き上げるキーボードやマウス、快適グッズをあれこれを見てきた

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2024年09月28日 06:11  ITmedia PC USER

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東京ゲームショウ2024で見かけたコンパニオン

 9月26日から29日まで、幕張メッセ(千葉市美浜区)で「東京ゲームショウ2024(TGS2024)」が開催されている。世界最大級のゲームの展示会で、過去最大の985社/3252小間が出展されている。


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 筆者は今回、9月26日のビジネスデイ第1日に参加してきた。この記事では、一般公開となる9月28日/29日にも出展しているゲーミング関連の周辺機器を取り扱うブースを幾つか紹介したい。


●ベンキュージャパン:「ZOWIE」ブランドのディスプレイとマウス


 ディスプレイやプロジェクターなどで知られるベンキュージャパンは、ゲーミングブランド「ZOWIE」に特化した出展を行っている。展示は同ブランドのディスプレイやマウス、マウスパッドに特化しており、いずれも実際に体験可能だ。


 ブースの目玉は、ゲーミングマウスの人気モデル「ZOWIE ZA13-C」をワイヤレス化した「ZOWIE ZA13-DW」だ。このゲームショウが、世界初の実機展示だという。


 ZA13-DWは、ベースモデルのZA13-Cと同様に左右対称のエルゴノミクスデザインを採用している。通信は独自の2.4GHz無線を利用するので、遅延が少ないことが特徴だ。


 レシーバーは充電台と兼用となっている。マウスの近くに設置することで電波の強度が高まる上、マウスの未使用時に充電しやすくなるとのことだ。


 この他、これまでよりサイズの大きなマウスパッドや、国内未発売の最新ゲーミングディスプレイ「XL2566X+」なども展示している。


●東プレ:REALFORCEキーボード/マウスを体験可能


 「REALFORCE」ブランドのキーボードやマウスを販売する東プレは、ゲーミングキーボード「REALFORCE GX1」シリーズと、ゲーミング対応マウス「REALFORCE RM1」の実機を展示していた。いずれも実際にゲームをプレイしながら試せるようになっており、多くの来場者が操作感を確かめていた。


 その他、現行のREALFORCEキーボードのメインストリームとなる「REALFORCE R3」シリーズや、GX1シリーズの過去のコラボレーションモデル(初音ミク、ウマ娘、さがみん、CREST GAMINGも展示されている。9月26日に発表されたばかりのホロライブモデルも参考出品として外観を確認可能だ。


 REALDORCE RM1は、左右ボタンに東プレ独自のスイッチを採用している。柔らかでありつつ確実にクリック感が得られること、クリック音が静かであることなどが強調されていた。


 実際に「カチカチ」とクリックしてみると音はほとんどせず、「フォフフォフ」というかすかな音がするのみだ。近くで同居人が寝ていても、RM1マウスならゲームをしていても迷惑にならないだろう。


●コルセアジャパン:ラピッドトリガー対応キーボードが登場


 米カリフォルニア発祥のゲーミングギアメーカー「Corsair(コルセア)」の日本法人であるコルセアジャパンは、9月26日に発表したばかりの新型キーボードを中心に、ゲーミングヘッドセットやマウス、組み立て済みPCケース、Corsair傘下のElgatoが手掛けるゲーミング周辺機器を展示している。


 新製品のキーボードは発売済みの「K70 PRO TKL」「K70 CORE TKL」と10月11日発売予定の「K70 CORE TKL WIRELESS」の3種類で、K70 PRO TKLについてはブラックとホワイトの2種類が用意される。全モデル共に、日本では日本語配列のみを正規販売するとのことだ。


 いずれもCorsairキーボードとして初となる「ラピッドトリガー」に対応している。ラピッドトリガーを有効にすると、浅いキーストロークでも認識されるため、一部のゲームではプレイに有利に働く。一方で、ゲームをプレイしない時に有効にしておくと、キータイプでミスが頻発しやすい。


 そこで新製品にはラピッドトリガーを含むゲームモードのオン/オフを瞬時に切り替えられる「ゲームモードボタン」を備えている。LEDライティングを切り替えるためのボタンも用意しており、いずれも専用アプリ「CORSEA iCUE」でカスタマイズできるようになっている。


●アユート:デレマスコラボのイヤーモニターに注目


 PC用パーツやオーディオ周辺機器などを卸売/製造/販売するアユートのブースでは、主にオーディオ関連機器が展示されている。


 同社が取り扱うブランドの1つ「AZLA」は、2017年に設立された韓国発祥のイヤフォンメーカー……なのだが、「E0(E ZERO)」のブランドのもと、PC用のキーボードに参入することになったという。今回、その参入第1弾となるキーボード「OCTOPUS 8K」が参考出展されていた。今のところ国内での発売時期や販売価格は未定とのことだ。


 その他、qdcのイヤモニター「SUPERIOR」の限定カラー「Rondo Purple」にも注目だ。これはSUPERIORのフェイスプレートとキャリングケースのカラーリングを変更した数量限定品となる。


 このカラーは、スマートフォンゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」に登場するキャラクター「神谷奈緒」をモチーフとしている。彼女は今後、qdcブランドとSUPERIORのアンバサダーとして活躍するという。


 なお、一部の販路では、SUPERIOR Rondo Purpleの購入者にクリアイヤピースをプレゼントするキャンペーンも実施する。デレマス好きの皆さんは、ぜひアユートブースで詳細をチェックしてみてほしい。


●Xreal:MRグラス用Androidデバイス「Beam Pro」の5G版を早速展示


 MRグラスで知られるXreal(日本Xreal)は、今回のゲームショウで発表されたばかりのAndroidデバイス「XREAL Beam Pro 5G」を初披露した。


 Beam Pro 5Gは、同社のMRグラス向けコントロールデバイス「XREAL Beam Pro」に5G/LTE通信機能を追加したモデルだ。


 5G/LTE通信をするには、別途nanoSIMカードを用意する必要がある。eSIMではないのは、元々の設計としてnanoSIMカードの搭載を想定していたからだという。


 基本的に5G/LTE通信機能が追加された以外はBeam Pro(Wi-Fiモデル)と同一仕様で、1台で「3D撮影対応カメラ」「Androidタブレット」「映像投影デバイス」の3役を果たす。


 アウトカメラは、瞳孔間距離に近い約50mmの距離に2つのレンズを配置することで3D撮影に対応する。メモリは8GB、ストレージは256GBを備え、最大1TBのmicroSDメモリーカードにも対応する。


 SoCはQualcommの「Snapdragon 6 Gen 1」をベースに、空間コンピューティングに最適化された「空間コンパニオンプロセッサー」を搭載している。ミドルレンジクラスのSoCをベースとしたことについて、Xrealのネギ・コー氏は「ハイエンドクラスでは価格が跳ね上がってしまう。空間コンピューティングの民主化には、販売価格を抑える必要がある。ミドルレンジクラスでも、空間コンピューティングに最適になるようカスタマイズしているので、不足を感じないはずだ」と説明する。


●SteelSeries:初の完全ワイヤレスイヤフォンには工夫がいっぱい


 ゲーミング周辺機器を手掛けるSteelSeriesのブースでは、同社初のワイヤレスイヤフォン「Arctis Gamebuds」が展示されている。


 「あれ、初めてだっけ?」と思う人もいるかもしれないが、ヘッドフォンタイプの製品(ワイヤレスヘッドセット)はリリースしてきたものの、イヤフォンタイプの製品は今回が初めてとなる。


 接続は、USB接続の2.4GHzレシーバーとBluetooth 5.3の両方に対応する。USBレシーバーはイヤフォンと同じ充電ケースに収納可能だ。レシーバーはUSB Type-C端子に対応している上、L字型となっているため、スマートフォンにつないでも操作の邪魔にならないように工夫されている。


 充電はUSB経由の他、Qi(チー)規格のワイヤレスチャージャーでも行える。


 ブースには、9月26日に発表された新型ゲーミングキーボード「Apex Pro Gen 3」シリーズも展示されている。Amazon.co.jpや楽天市場の他、ヨドバシカメラやビックカメラのECサイトで予約を受け付けており、10月29日に販売を開始するという。


●ニトリ:3年連続出展で“マジ”なゲーミング家具を展開


 家具で知られるニトリは、地味に3年連続で東京ゲームショウへ出展している。今回は、ブースを4つの部屋に見立てた展示を行った。


 1つ目は「夫婦またはカップルで利用する部屋」で、ゲーミングデスク(GM002 118シリーズ)とゲーミングチェア(GM709シリーズ)のブラックとホワイトを用意していた。


 この展示では「ブラックのデスクにホワイトのチェア」「ホワイトのデスクにブラックのチェア」を組み合わせているが、これは2人の関係性が良好であることを示すための演出とのことだ。


 2つ目は「自分の世界に没入できるゲーム部屋」というコンセプトの展示で、単身世帯を想定しているそうだ。


 3つ目は、昨今増加傾向にある「女性配信者の部屋」を模した展示だ。こちらはカラーをホワイトで統一しており、ゲーミングチェア(GM715 WH)に座ると、ふわふわな背もたれと窓風ディスプレイが写るようにWebカメラを取り付けている。


 こんな部屋から配信されたら、プレイヤーが多少のミスをしても「イイヨイイヨー」と温かい目で見守ってもらえそうだ。


 4つ目は、「ゲームの世界を再現した趣味全開の部屋」を模した展示となる。この展示はカプコンとコラボレーションしており、“一狩り”行きたくなるような実物大ソードや、野営したくなるようなマンガ肉も置かれている。


 部屋の中心に据えられているのは、ゲーミングL型コーナーデスク(GM003 160 BK/RE)だ。


 今回のニトリブースの展示は、「本気を出してきた!」と感じざるを得ない。フォトスポットとしても優れている。


●IKEA:TGS2024会場に店舗がやってきた?


 ニトリブースの通路を挟んだ隣には、リーズナブルでおしゃれな北欧デザインファニチャーで知られるIKEA(イケア)のブースがある。


 IKEAのリアル店舗では、大型なものを中心に“実際の利用シーン”を想定したような展示がなされることが多い。TGS2024でも、店舗と同様のポリシーで展示を行っている。


 ロフトベッド「スヴェルタ」は、子ども部屋に設置するものだと考えがちだ。しかし、今回はベッド下のスペースをアレンジして、ゲームコーナーとして整備していた。これは“さすが”とうなってしまった。


 持ち寄ったポータブルゲーム機で遊んだり、ゲーム後にくつろいだりするためのスペースとしてのリビングの提案も行っていた。


 キャスター付きシェルフユニット「ブレンボール」にドリンクやスナックを置くという発想に“なるほど”と思ったら、側面にバンドを着けることでポータブルゲーム機やケーブル類を収納するというアイディアに“すげー”と驚かされた。


 店舗と同じノリで展示しているということは、各展示には価格付きの商品タグも取り付けられている。新製品には「New」のタグもある。いくらで買えるのか、パッと分かるのはいいことだ


●宮地楽器:いくら騒いでも音が漏れない「防音ブース」を展開


 ゲーム配信者であれば、周囲の音が配信に入り込むのを防ぎたいだろう。そのようなニーズにぴったりなのが、宮地楽器ブースで展示されている「VERY-Q Plus Gaming Booth(ベリークプラス ゲーミングブース)」だ。


 VERY-Qは宮路楽器が販売している防音/吸音資材のブランドで、VERY-Q Plusは遮音性や耐久性を向上したブースタイプのハイランク製品という位置付けだ。その名の通り、VERY-Q Plus Gaming Boothはゲーミング用途に最適された防音ブースとなる。


 VERY-Q Plus Gaming Boothは、自宅に約1.2畳のスペースがあれば設置できる。内部では音の反響がなく、ゲームでも映画でも圧倒的な没入感を得られる。重さは約83kgで、賃貸住宅にも設置可能だ。1人でも組み立てられるように工夫もされている。


 「防音ブースということはお高いんでしょう?」と思われがちだが、標準価格は税と送料込みで59万9500円と、広さを考慮に入れると比較的手頃だ。


 実際に入ってみたところ、ゲームショウならではのにぎやかな音がほとんど入ってこない。これなら、半端ない没入感を得られるだろう。大音量で動画を流したままブースの外に出てみたが、外への音もれもほとんどない。ゲーム配信や動画視聴、またオンラインミーティングなどにも便利そうだ。


 ちなみに、本製品にはよりコンパクトな0.8畳モデルもあり、ブースに展示されている。広さが気になる人は、ぜひ宮地楽器ブースを訪れてみてほしい。



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