親の介護で「離職・働き方を変更」約4割 “介護離職リスク”の実態

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2024年09月30日 05:41  ITmedia ビジネスオンライン

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「親の介護」に関する実態調査

 親の介護のために「離職・働き方を変更」した経験がある人は約4割に上る──そのような結果がMS-Japan(東京都千代田区)による調査で明らかになった。働く人々が抱える介護の課題とは。


【画像】親の介護経験(MS-Japan調べ)


●「親の介護」で離職も「親の介護」で離職も


 親の介護経験があるのは21.6%で、年代別に見ると50代以上は30.6%が経験していた。また、親の介護に対して「不安がある」人は93.5%に上った。


 具体的な不安点について、最も多い回答は同率で「仕事との両立」「精神的な疲労」となり、60.8%に上った。その他、「経済的な不安」(58.3%)、「体力的な疲労」(52.8%)が上位となった。


 男女別で見ると、男性は「仕事との両立」(57.7%)に対する不安が最も多かった。一方で、女性は「精神的な疲労」が最も多く、74.0%に上った。


 実際に介護をして大変だった点について、1位は「精神的な疲労」となり50.7%。次いで、2位は「仕事との両立」(38.4%)、3位は「体力的な疲労」(34.9%)と続いた。


 親の介護で不安な点では「仕事との両立」と「精神的な疲労」が同率1位となった一方、実際に介護を行った経験者からの回答を見ると、「精神的な疲労」が最も大きな負担であることが明らかに。介護に対する不安と実際の負担には、こうしたギャップが存在する。


 男女別で見ても「精神的な疲労」が最も多く票を集め、男性は50.9%、女性は53.8%で共に1位となった。また、男性は「先の見通しが立たない」(26.3%)が5位にランクイン。女性は「症状へのケア」(30.8%)が4位に入る結果となった。


 親の介護のために離職や働き方の変更をした経験がある人は35.6%と、4割近くに迫った。働き方を変えた人は19.4%、退職した人は3.2%、休職した人は9.7%だった。また、男女別で見ると、離職や働き方の変更をした経験がある男性は30.9%にとどまる一方、女性は57.9%に上る結果に。男女間で経験した割合に差が生じた。


 調査は8月16〜22日にインターネットで実施。全国の男女409人から回答を得た。



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