コーセーが16年続けるのサンゴ育成活動に大きな成果 高温耐性に優れたサンゴの一斉大量産卵の撮影に成功

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2024年09月30日 18:01  Fashionsnap.com

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サンゴの大規模産卵の風景

Image by: コーセー
 コーセーのスキンケアブランド「雪肌精」が、毎年取り組む環境支援プロジェクト「SAVE the BLUE〜Ocean Project〜」で、高温耐性に優れた種類のサンゴの一斉大量産卵の撮影に成功した。貴重な撮影動画を公開することで、球温暖化による気候変動や生態系の異変に対する関心を高め、社会全体で環境保全の大切さを訴える。

 同プロジェクトは2009年にスタートし、今年で16年目を迎える。対象商品の売上に応じた環境保全活動への寄付を中心に、沖縄のサンゴ育成や地球の環境保全への関心を高めるための啓発活動に取り組み、これまでに累計2万211本のサンゴを植樹してきた。
 サンゴは、地球温暖化による海面温度上昇や海洋汚染により2100年にはすべての種類が死滅する可能性が高いと予測されている。沖縄には415種類におよぶサンゴが生息していると言われているが、その種を守るための保護・育成が重要視されてきた。
 今回の発表では、広大な人工サンゴ礁「サンゴの森」で、高温耐性に優れた種である「ミラクルコーラル」の一斉産卵を捉えたと報告。サンゴ再生事業の第一人者である金城浩二氏が率いるプロジェクト「海の種」と共同で撮影を実施し、サンゴのデリケートな産卵時期に対応するため、約1ヶ月間、毎晩現場で張り込みを行った。嵐の中で産卵を守るための対策も行い、その過酷な作業風景も記録。「海の素晴らしさを伝えたい」という地元の50人以上のボランティアの協力により、過酷な撮影が実現した。
 さらにプロジェクトではサンゴの受精率の調査も敢行。サンゴは群体で散乱しても同じ親やDNAの場合は受精しないという特徴があることから、海の種では同種であっても異なる親やDNAを持つサンゴを意図的に同じエリアに移植している。今回、海で産卵を終えた卵を回収して調査を実施したところ、回収した卵の受精率90%を達成。この成果は、減少してしまったサンゴの再生速度の向上に貢献すると期待が寄せられる。また、気候変動に適応する次世代サンゴ「ミラクルコーラル」の育成も確認された。
 コーセーはミラクルコーラルを生み出し続けることで、気候変動にも適応して生き続けるサンゴが海の環境を再設計していくという期待感や手応えを感じるとともに、海の種との活動を続け、これまで以上にサンゴの再生活動に取り組んでいく。また、環境保全への取り組みを広く社会に伝えることで「青い地球を守る」ことを意味するプロジェクトメッセージ「あなたが美しくなると、地球も美しくなる」というメッセージを体現していく。

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