インバウンド向け「富士登山」ツアー 入山料徴収したけど、参加者は前年比1.4倍 どこから来てるの?

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2024年09月30日 18:51  ITmedia ビジネスオンライン

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訪日外国人向けの富士登山ツアーが人気

 旅行商品の企画販売やイベント運営を手掛けるWILLER ACROSS(東京都中央区)は、2024年7月1日〜9月9日に実施した訪日外国人向けの富士登山ツアー「Wander Japan “Mt. Fuji Climbing”」の参加者が昨対比約140%となる、延べ2300人以上だったと発表した。


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 同ツアーはコロナ禍以前より実施している人気のツアーで、登頂率は例年約90%を保っている。2024年の参加者の国・地域は香港、米国、台湾、シンガポール、オーストラリアなど60カ国以上にわたり、特に欧米やアジアからの旅行者が多くを占めたという。


 昨今富士山ではオーバーツーリズムが起きており、弾丸登山やドローン空撮、登山道にテントを張るといった危険な行為が課題となっている。そのような背景から、2024年からは山梨県側の「吉田ルート」で混雑緩和や登山道の整備などを目的とした入山料の徴収が導入された。


●個人グループの利用も可能


 ツアーには入山料の予約決済のほか、JR新宿駅からの往復高速バス、8合目山小屋での宿泊(2食付き)、事故やけがに備えたインバウンド観光客向けの旅行保険などが込みとなっており、料金に応じて英語が話せるコーディネーターや富士吉田市案内人組合所属の山岳ガイドの同行、登山初心者でも安心の登山用品5点セットをレンタルできる「ギアレンタルプラン」も付属する。通常のツアー(1人)は4万1000〜6万7000円(日程により価格は変動)。


 2024年は初めて個人グループだけで利用可能な「Mt.Fuji Climbing Private Tour」も販売した。価格は、参加人数や希望の内容に応じて変動。「初めての試みだったので、どのくらいの人が参加されるのか不透明でしたが、期間中1件の申し込みがあった」(担当者)という。


 参加者からは「忘れられない体験だった。ガイドさんは素晴らしく、素晴らしい人たちと出会うことができた」といった声が寄せられ、90%以上が「非常に満足・満足」と回答した。


 同社では2025年も訪日外国人観光客が安心して参加できる同ツアーを展開予定で、富士山を中心とした観光コンテンツの拡充を図るとしている。



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