悪名高きオーナーとして知られるピーター・リム氏。2014年にバレンシアの筆頭株主となったシンガポール人実業家だが、敷いてきた数々の悪政により“名門”を失墜させると、今現在はクラブ経営に対する魅力を失いつつあるという。今夏の移籍市場でも、現場からの補強リクエストに応じることなく、ルベン・バラハ監督が「お望みなら3日以内に全てを破壊してやるぞ。私の本望ではないがな」と激怒する始末。本拠地『メスタージャ』を中心に、バレンシアニスタが掲げる「LIM GO HOME」のシュプレヒコールが当たり前の光景となっている。
そんな状況で2024−25シーズンを迎えたバレンシアは、ラ・リーガ第9節終了時点で1勝3分5敗の降格圏となる18位に低迷。現場の訴えに耳を傾けなかったリム氏が招いた結果とも言える中で、事件が起きたようだ。『マルカ』によると、バレンシアニスタの夫婦がシンガポールを訪れ、リム氏の自宅の前でデモ活動に及んだとのこと。「LIM GO HOME」の横断幕を掲げるとともに、同宅のドアに「LIM OUT」と書かれたステッカーを貼り付けたことで、当局にパスポートを剥奪されたと伝えている。