前回からの続き。俺はコウダイ。妻のアキナと2人家族です。アキナはゲームや配信が趣味になり、俺との時間をもたなくなりました。俺は家に帰ったらアキナが用意してくれていたご飯をひとりで食べて、ひとりでテレビを見て、お風呂に入って寝ます。俺が望んだことだと言われればその通りですが、今では快適さよりも虚しさのほうが上回っていて……。これまで自分がどれだけ幸せだったか。今、身に染みて実感しています。元のアキナに戻ってもらうにはどうしたらいいのでしょうか。
あんなにおしゃべりが大好きだったアキナが何も話してくれない。寂しさと焦りがありました。このまま夫婦の会話がなくなっていくのはイヤです。自分でまいた種とはいえ、どうにかしたいと強く感じました。
「じゃあ、配信で困ってることとかリスナーさんで苦手な人とかいないの？」アキナが話したいと思えるような話題を必死に探します。
「……ねぇ、もしかして私と話したくて昨日から待ってたの？」アキナの言葉に、自分の気持ちを素直に認めました。「うん……」「オチがない話、イヤなんじゃないの？」「オチがなくてもいいよ……俺はアキナと話したい……そんなこと言ってごめん」俺は謝りました。今までアキナを傷付けてきたことがようやくわかったのです。
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アキナは配信の頻度を減らすようになりました。はじめのころは一緒にご飯を食べて、すぐに部屋に向かって配信をしていました。けれど根気強くアキナの話を聞こうといろいろと質問をしたり、話題をふったりしているうちに「今日は配信はやめる」「曜日を決めて配信をしようと思う。どう？」と言ってくれたり……。夫婦の時間は俺が思っていた以上に大事なものでした。アキナが俺を尊重してくれたように、俺もアキナのことをこれからは尊重していきたいです。
原案・編集部 脚本・物江窓香 作画・林檎りん 編集・塚田萌
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