選挙関連銘柄に注目が集中する中で狙いたい!? 10月・11月の高配当・優待銘柄は?

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2024年10月16日 07:31  All About

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10月・11月の権利取り銘柄は合わせて60銘柄ほどしかありませんが、少ない分、条件のいい銘柄には個人投資家の関心も向かいやすい傾向があります。5%前後の配当利回り(予想)銘柄も複数ありますので要注目です。
10月1日に第1次石破茂内閣が誕生しましたが、首相就任からわずか8日後の9日、戦後史上最短で衆議院解散となり、総選挙に向かうこととなりました。

衆議院選挙の投開票は27日。支持率が高い今のうちに衆議院を解散して選挙を行った方が、自民党としての勝算がある、と見込んだのでしょう。ちなみに、「首相就任から解散」までの期間について、これまでの戦後史上最短記録は2021年の岸田首相の10日でしたので、ある意味、自民党のパターン化しているようです。

10月・11月配当・優待銘柄は合わせて60銘柄ほど

選挙が控えていると、選挙関連銘柄が買われるケースが多いことから、10月29日(火)の権利取り最終日のイベント性が少し弱くなった感じがします。

元々10月の権利取り銘柄は約30銘柄と少なく、銘柄が少ない分、投資家の関心は高い配当・優待銘柄に集中しやすくなる傾向があります。また、この傾向は11月も同様です。11月の権利取り最終日は11月27日(水)で該当銘柄は10月同様、30銘柄ほどと少ないのです。つまり9月と12月に挟まれた10月、11月は、条件がいい配当・優待銘柄への物色が集中しやすいという特色があります。

しかし、今回は選挙があるので、傾向が変わるかもしれません。そこでここでは、10月と11月に権利確定する配当・優待銘柄をご紹介したいと思います。約60銘柄の中で自社製品を株主優待としている銘柄を選んでいます。

なお、株主優待に関しては、最低単元株、つまり、100株ではなくて500株から株主優待制度を実施しているケースがあります。購入前に必要単元数を企業の公式Webサイトなどでしっかり確認しましょう。

高配当銘柄3選

では、注目したい高配当利回り銘柄を3つご紹介します。

●タマホーム<1419>/11月配当銘柄
住宅販売や不動産販売を展開しています。戸建てのイメージが強かったですが、近年、リフォーム事業のほかオフィスビル事業も行っています。株主優待で「QUOカード」がもらえますが、注目は5%近い高い配当利回りです。11月の配当銘柄の中ではトップクラスの高い配当利回りに投資家の関心は向かいやすいでしょう。

●ファーストコーポレーション<1430>/11月配当銘柄
首都圏を中心に、新築分譲マンションの施工などを展開しています。タマホーム同様、株主優待で「QUOカード」がもらえますが、この銘柄も4%台後半という高い配当利回りが魅力です。ちなみに株主優待の権利は500株以上ですのでご注意ください。

●ファーストブラザーズ<3454>/11月配当銘柄
投資運用事業のほか、投資銀行事業を展開しており、再生可能エネルギーなど新規分野への投資も行っています。同社は10月、11月銘柄中、最も高い配当利回りを誇っており、予想ベースでは5.7%台です。これだけ高い配当利回りですと、権利取り翌日の下落分も大きいですが、投資家の関心は向かいやすいと考えます。

優待銘柄3選

続いて、注目したい優待銘柄についても3つご紹介します。

●東和フードサービス<3329>/10月優待銘柄
首都圏の一都三県に限定しカフェやダイニングレストランを展開しています。株主優待内容は「椿屋珈琲」のほか、自社グループで使える優待食事割引券です。店舗が首都圏にしかありませんが、希望者には自社製品の詰め合わせに交換することも可能です。

●エイチ・アイ・エス<9603>/10月優待銘柄
旅行会社を運営しています。株主優待は、自社の旅行商品に使える優待割引券やラグーナテンボス優待入場割引券です。10月のほか、4月ももらえるチャンスがあります。円安一服で海外旅行を検討している方におすすめかもしれません。

●バイク王&カンパニー<3377>/11月優待銘柄
バイク買取販売店「バイク王」を運営しています。株主優待は年に1回の11月のみですが、3万円相当額の買物割引券と1万円相当分の「パートナーズパック(定額料金で定期点検などが受けられるサービス)」加入割引券がもらえます。同社の株価は508円(10月7日時点)。100株単位から優待の権利が得られますので、5万円相当でこの株主優待を受けることができます。バイク好きの方にはもってこいだと考えます。

注目したい優待銘柄として紹介した3企業は、いずれも100株から株主優待制度を設けていますが、株数のほか保有年数の条件を設けている企業もあります。事前に各企業の公式Webサイトの投資家向けIRなどでしっかり確認しましょう。

※記載している情報は原稿執筆時点のものになります。正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告なく変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。

文:田代 昌之(金融文筆家)

新光証券(現みずほ証券)やシティバンクなどを経て金融情報会社に入社。アナリスト業務やコンプライアンス業務、グループの暗号資産交換業者や証券会社の取締役に従事し、2024年よりフリー。ラジオNIKKEIでパーソナリティを務めている。
(文:田代 昌之(金融文筆家))

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