14型ながら約460gと軽量! ユニークの軽量モバイルディスプレイ「UQ-PM14FHDNT4F」を試す

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2024年10月16日 16:11  ITmedia PC USER

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ユニークの14型モバイルディスプレイ「UQ-PM14FHDNT4F」。ボディーサイズは約321.21(幅)×192.8(奥行き)×4.55〜9.45(厚さ)mmだ

 ユニークの「UQ-PM14FHDNT4F」は、14型のモバイルディスプレイだ。薄型軽量を売りとする同社のモデルだが、今回の製品は従来までのモデルとは異なり、画面がノングレア仕様であることが特徴となる。メーカーから機材を借用したので、レビューをお届けする。


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●14型ながら約460gの軽さ 最薄部はわずか約4.55mm!


 まずは基本的な仕様をざっと押さえておこう。画面サイズは14型で、解像度は1920×1080ピクセル、IPSパネルを採用しており、ノングレア仕様であることが特徴だ。同社のモバイルディスプレイの多くは映り込みのあるグレア仕様なので、この点は差別化要因となる。ちなみに同時発売の15.6型モデル「UQ-PM15FHDNT3F」も同じくノングレアだ。


 コントラスト比は800:1、視野角は水平/垂直ともに170度、輝度は250ニト、応答時間は25ms、リフレッシュレートは60Hzで、タッチ操作には対応していない。このあたりのスペックは特筆すべきところはなく、ごく一般的なモバイルディスプレイといったところだ。


 本製品の大きな特徴として、薄型軽量であることが挙げられる。ボディーは最薄部約4.55mmとタブレット並に薄く、重量も公称値で約471g、実測では460gと、14型としては極めて軽い。あまりの軽さから、手に取ると14型ではなく13.3型ではないかと錯覚してしまうほどだ。


 スタンドは昨今のモバイルディスプレイでよく見られるカバーと一体化したタイプで、持ち運ぶ際は本体にマグネットで吸着させてカバーとして使い、組み替えることでスタンドとして使用する。安定性はあまり高くなく、角度の調節も事実上できない。


 なおこのカバーは公称値で約253g、実測だと285gもあるので、持ち歩く時にはそれらの重量を加算して考える必要がある。大きな特徴である本体の軽さを打ち消してしまっているのは、少々もったいなく感じる。


 接続方式は、USB Type-CとHDMIの2択だ。USB Type-CはPCと接続するためのポートとは別に、マウスやキーボードを接続できるOTG対応のポートも用意されている。さらにイヤフォンジャックを搭載し、スピーカーも内蔵するなど、音声出力にも強みを持つ。


 付属品はHDMIケーブル、USB Type-Cケーブルに加え、USB Standard-A→USB Type-Cケーブル、スタンド兼用カバー、さらにクリーニングクロスも付属する。それほど際立った特徴はないものの、全体としては過不足なくそろっている。


●画面はやや暗め パススルー充電にも対応


 では実際に使ってみよう。PCとの接続に使うポートは本体左側面に集中して配置されている。USB Type-Cポートは2基あるが、機能的にはどちらも同じだ。


 なおUSB Type-Cポートは右側面にも1基あるが、これはマウスやキーボードなどOTGデバイスの接続用だ。どちらかといえばPCとの接続に使うUSB Type-Cポートを右側にも欲しかったところだが、このあたりは基板の配置上、仕方ないところもあるだろう。


 実際に使ってみて気になるのは、画面がかなり暗く感じることだ。本製品はUSB Type-C接続時は輝度が30%に制限されるのだが、これを手動で100%に上げても、まだ足りなく感じる。また視野角は水平/垂直ともに170度とされているが、斜め方向から見ると端が暗く見えがちだ。数人でのぞき込んで使う用途では見づらく感じるかもしれない。


 本製品は、2基のUSB Type-Cポートを用いてのパススルー充電にも対応している。本製品に2本のUSB Type-Cケーブルをつなぎ、1本をPCに、1本を電源アダプターに接続することで、本製品を経由してPCへ給電が行える。


 今回は100W対応のUSB Power Delivery(PD)充電器を接続してみたが、ノートPCから見た場合、本製品経由の給電では50Wの充電器に接続されていると認識された。本製品に直結した場合は65Wなので、本製品でいくらかの電力が間引かれていると考えれば妥当な値だ。ビジネス系のノートPCであれば、余裕を持って急速充電が行えるだろう。


●やや癖のあるOSDメニュー


 OSDメニューについても見ていこう。OSDメニューは右側面にあるジョグダイヤルで操作するのだが、これがやや曲者だ。ダイヤルが硬いせいで、両側に倒して項目にフォーカスし、押し込んで選択するという操作自体がしづらい。


 もう1つはOSDメニューのデザインに起因するもので、本製品はタッチUI用にデザインされたOSDメニューをそのまま転用しているとみられ、ジョグダイヤルを使った操作性は、お世辞にも直感的とは言えない。一般的なディスプレイで用いられる、タッチ操作を前提としない階層化されたメニューであれば、ここまで使いづらくはならなかっただろう。


●薄型で軽量ボディーにどれだけのメリットを見いだせるか


 以上ざっと使ってみたが、薄型軽量であることを除けば、あまり突出した特徴はない。画面がノングレアになったことで外光が反射しにくくなったのは良いことだが、これについては同社のラインアップにおける差別化要因というだけで、他社のノングレア製品に追いついただけに過ぎない。


 一方で、OSDメニューのように若干使いづらい点がある他、ボディーデザインの関係で縦置きに対応しなかったり、カバーの構造のせいで傾きの調整が実質不可能だったりと、他のモバイルディスプレイに遅れを取っている点はいくつかある。それらは事前に把握しておいた方が、購入後にがっかりせずに済むだろう。


 本製品の実売価格は3万円前後だ。同社のモバイルディスプレイは15.6型、13.3型も含めて全てこの3万円前後の価格帯に集中しており、本製品も発売直後としてはリーズナブルな価格設定と言えるが、保証期間も1年と一般的なだけに、おおむね価格相応という印象は強い。薄型軽量であることにどれだけのメリットを見いだせるかが、選ぶに当たってのポイントになるだろう。


(製品協力:株式会社ユニーク)



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