色の「軽重感」とパーソナルカラーの関係。秋冬タイプは「重い色」、春夏タイプは「軽い色」が似合う!

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2024年10月16日 20:21  All About

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黒は重く硬い感じ、白は軽く柔らかい感じがします。このような「色の軽重感・柔硬感」は色彩心理学の基本の一つ。実はパーソナルカラーによって、似合う「軽重感」は異なるのです。今回は、パーソナルカラーのタイプと色の軽重感の関係について解説します。
「色彩心理学」とは、色に対する人間の行動や反応を研究する学問のこと。色にはさまざまな特徴や性質があります。人間は視覚を通して得た色情報を大脳の中で展開・処理しており、その色情報によってさまざまな感情が生じると考えられているのです。

知覚感情と情緒感情

このような色感情効果は、大きく知覚感情(固有感情)と情緒感情(表現感情)の二つに分類されます。

知覚感情とは、寒暖感(寒色・暖色)、進出・後退感、膨張・収縮感、軽重感、柔硬感など、人種・性別・年齢を問わず、誰もが共通に感じる感情です。

一方、情緒感情は、各個人の人生の中での体験、記憶、知識などによって、感じ方に大きな差異が出てくる感情効果のことを指します。色の好き嫌いなどがその例です。

軽重感・柔硬感と明度

軽重感(見た目の重さ)や柔硬感(見た目の硬さ)は、主に明度が大きく関係しています。黒・茶色・紺色などの暗い色は重く硬い感じを受け、白やパステル調の明るい色は軽く柔らかい感じを受けます。
軽い・柔らかい色と重い・硬い色

ベビー服にパステルカラーが多いのは、赤ちゃんのかわいらしさに似合うことも一因ですが、抱き上げたときに軽く感じられるからではないかという説もあります。

物理的な重量が同じであっても、黒・茶色・紺色などの暗い色に比べると、パステルカラーの方が見た目が軽く感じられるからです。育児中は何度も赤ちゃんを抱きかかえるわけですから、重量感を心理的に軽減するためにはパステルカラーの方が好都合なのです。

トップスとボトムスの色の組み合わせ

色の軽重感は、ファッションのトップスとボトムスの色の組み合わせにも深く関係してきます。
出典:WEAR

この写真のように、トップスを明るい色、ボトムスを暗い色にすると、落ち着いた安定感のある装いとなります。
出典:WEAR

一方、この写真のように、トップスを暗い色、ボトムスを明るい色にすると、軽快でスポーティーな印象を与えます。

軽重感・柔硬感とパーソナルカラー

色の軽重感・柔硬感はパーソナルカラーの重要な要素の一つ。イエベ秋タイプ・ブルベ冬タイプは肌質がしっかりしていて、髪の毛もコシがあり、瞳の色も深いので、重い色や硬い色が似合います。イエベ春タイプ・ブルベ夏タイプは肌質や髪質が柔らかく、瞳の色も明るめなので、軽い色や柔らかい色が似合います。
イエベ秋タイプ・ブルベ冬タイプは重い色が、イエベ春タイプ・ブルベ夏タイプは軽い色が似合う

そのため、イエベ秋タイプやブルベ冬タイプのカラーパレットには暗い色が多く、イエベ春タイプやブルベ夏タイプのカラーパレットには明るい色が多いという傾向があります。

色と素材で軽重感・柔硬感のバランスを整える

出典:WEAR

この写真のコーディネートのように、明るい色でまとめた軽やかで柔らかい感じは、イエベ春タイプ・ブルベ夏タイプに似合います。重い色・硬い色が似合うイエベ秋タイプ・ブルベ冬タイプが明るい色を着るときは、重厚な素材を選ぶといいでしょう。
出典:WEAR

この写真のコーディネートのように、暗い色でまとめた重く硬い感じは、イエベ秋タイプ・ブルベ冬タイプに似合います。軽い色・柔らかい色が似合うイエベ春タイプ・ブルベ夏タイプが暗い色を着るときは、軽やかな素材を選ぶと見た目のバランスが整いやすくなります。

軽重感、柔硬感は色だけでなく素材も関係します。見た目の重さ、硬さの感じを確かめながら、自分にちょうどいいバランスを探してみてくださいね!

松本 英恵プロフィール

カラーコンサルタント歴20年。パーソナルカラー、カラーマーケティング、色彩心理、カラーセラピー、ラッキーカラー(色占い)などの知見を活用し、カラー監修を行う。執筆、メディア出演、講演、企業研修の講師など幅広く活動。近著に『人を動かす「色」の科学』。
(文:松本 英恵(カラーコーディネートガイド))

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