10月から新しくなった社会保険の加入条件「給与が月額8万8000円以上」に、手当は含まれる?

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2024年10月16日 21:21  All About

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2024年10月から社会保険に加入できる対象が広がり、今まで以上に多くの人が加入できるようになりました。そこで社会保険に関する素朴な疑問に、ファイナンシャルプランナーの川手康義さんがわかりやすくお答えします。
2024年10月から社会保険に加入できる対象が広がり、今まで以上に多くの人が加入できるようになりました。社会保険に加入していない人の中には、自分が対象になるのかわからなかったり、社会保険に加入することで手取りが減るのではないか不安に感じている人もいるかもしれません。

そんな社会保険に関する素朴な疑問に、ファイナンシャルプランナーの川手康義さんがわかりやすくお答えします。

Q. 条件にある給与(月額8万8000円以上)には手当なども含まれますか?

新しくなった社会保険加入の条件にある「給与が月額8万8000円以上」というのがよくわかりません。これには残業代や手当も含まれますか?

A. 給与とは基本給と手当の合計額ですが、残業代・賞与・通勤手当・臨時的な賃金は含まれません

2024年10月から社会保険の対象となる人の要件の1つに「給与(所定内賃金)が月額8万8000円以上」があります。これは基本給と諸手当の合計額とされています。

ただし、以下の賃金や手当は含まれません。
給与に含まれない手当の一例(記事の内容をもとに作成)

・臨時に支払われる賃金(お見舞金、結婚手当など)
・ひと月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
・時間外労働、休日労働および深夜労働に対して支払われる賃金(残業手当、深夜手当、休日出勤手当など)
・最低賃金に参入しないことが定められた賃金(通勤手当、家族手当、皆勤手当など)

裏をかえせば上記に該当しない、役職手当・職務手当などは給与に含まれることになります。

また、時間外労働に対して支払われる「残業手当」は給与に含まれないとされていますが、時間外労働が常態化している場合は給与に含まれる可能性があるため注意が必要です。

〈参考〉
・厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト
・厚生労働省 最低賃金の対象となる賃金

川手 康義プロフィール

CFP・1級FP技能士。製薬会社に勤務し、お金にも詳しいMR(医薬情報担当者)として活躍。日本FP協会に所属しており、協会会員向けの研修会や一般の方へのセミナーの企画・運営活動にもボランティアとしてかかわる。
(文:川手 康義(ファイナンシャルプランナー))

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