【富士S予想】GI前哨戦は意外にも先行勢が苦戦 前走の初角での位置取りに注意

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2024年10月18日 18:10  netkeiba

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データに該当したジュンブロッサム(c)netkeiba
 今週の土曜日は、東京競馬場で富士ステークス(GII・芝1600m)が行われます。

 ここ2年の富士Sで勝利したセリフォスとナミュールは同年のマイルCS(GI)でも勝利しています。20年からGIIに格付けされたことでレースレベルが高くなり、そこで勝ち切れる馬はGI級の能力がある裏付けとも言えるのではないでしょうか。

 そんなハイレベルな富士Sは先行勢が苦戦しています。過去10年の富士Sでは初角を2番手以内で通過した馬は22頭が該当し1勝3着1回となっています。単勝や複勝の回収率も低くなっており、先行策を得意とする馬には厳しいデータと言えます。

 実際の通過順はレースが始まってみないと分かりませんので、過去10年の富士Sにおける前走初角での位置別成績を参考にすると、ここでも前走初角2番手以内の馬は15頭が該当し2着1回のみと大苦戦しています。前走で積極的な競馬をしていた馬は、次走も同じような競馬が理想ではあります。ただし、ハイレベルなメンバー相手に先行して押し切るのは至難の業です。それに加え、過去10年の富士Sは全て直線の長い東京で行われていることもあり、先行勢は苦戦していると考えられますので、多少なりとも割引が必要になりそうです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走初角14番手以下で3着以下(ただし、前走GI出走馬は除く)
[0-0-0-7]複勝率0%
該当馬:ジュンブロッサム、メイショウシンタケ
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるジュンブロッサムが該当しました。

 過去10年の富士Sは前走で積極的な競馬をしていた馬が苦戦する一方、前走初角7番手以下の馬が6勝2着6回3着7回と良績を残しています。直線の長い東京で末脚を存分に活かせる差し馬が順当に結果を出していると言えます。

 ただし、後方一辺倒の馬も苦戦しており、過去10年の富士Sで初角14番手以下だった馬は23頭で1勝2着3回3着2回。勝利を挙げたのは僅か1頭という結果になっていますので、ハイレベルなメンバーを相手に後方から勝利を収めるのは難しいのでしょう。そして、前走初角14番手以下の馬も厳しい結果となっており、16頭が該当し1勝2着2回。馬券に絡んだのは前走で2着以内に入っていた馬か、前走がGIだった馬のみ。前走で3着以下に敗れ、そのレースがGII以下だった馬には好走例がありませんでした。

 ジュンブロッサムの前走はGIIIの関屋記念で3着。初角の通過順は16番手となっていますので、富士Sの過去10年の傾向からすると好走を期待するのは酷と言えます。前走から相手も一気に強くなることも考えると人気でも手は出しづらい印象ですし、ジュンブロッサムの差し脚が不発に終わるケースも頭に入れておく必要があるのではないでしょうか。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。

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