中古車情報サイト「グーネット」運営会社、18億円超の架空売上計上の疑い　特別調査委員会設置し、決算発表も延期

　中古車情報サイト「グーネット」などを運営するプロトコーポレーションは18日、公式サイトで、社員が架空取引を行った疑いがあるとして、特別調査委員会の設置と2025年3月期第２四半期決算発表延期を発表。「当社の株主、投資家、市場関係者の皆様及びお取引先、その他すべてのステークホルダーの皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

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　同社は、「特別調査委員会設置及び2025年3月期第2四半期決算発表延期に関するお知らせ」と出した文書を発表。「当社は、これまで当社社員による不適切な取引について社内調査を進めてまいりましたが、決算への影響も勘案し、更に徹底して網羅的な調査を行うため、本日開催の当社取締役会において、下記のとおり、特別調査委員会を設置することを決議いたしました。また、これに伴い、2025年3月期第2四半期決算発表を延期することとしましたので、お知らせいたします」と報告した。

　詳細な経緯については、2024年5月に同社社員による一部取引で売掛金が未回収になる事案が発生。その事情を確認しようとするも、当該社員と連絡がとれなくなり、7月以降にようやく連絡が取れたため、事実関係を確認したところ、16年ごろから「架空取引（役務提供の裏付けが確認できないままに取引先等と送受金がなされている取引）を行い、一定の規模で取引先に対する架空の売上及び売上原価が計上されている疑いがあることが判明。その金額が、「現時点で、本件事案に係る期間は2016年7月から2024年3月、本件事案に係る架空の売上は1,831百万円（18億3100万円）、架空の売上原価は1,978百万円（19億7800万円）と認識しております」と発表した。

　今後の対応として同社は、「業績に対する影響について　今回設置する特別調査委員会による今後の調査を踏まえ、影響が生じる場合には速やかに開示いたします」とし、「当社は、特別調査委員会による調査等が実効的に、かつ透明性及び迅速性を確保して実施されるよう全面的に協力してまいります。また、特別調査委員会による調査結果については、調査報告書を受領次第、速やかに公表いたします」としている。また、「2025年3月期第2四半期の決算発表につきましては、2024年11月５日に予定しておりましたが、特別調査委員会による調査に時間を要することから、2025年3月期第2四半期決算発表を延期することとしました。延期後の決算発表予定日については、調査の進捗状況を確認しつつ、決定次第速やかに公表いたします」と発表している。