前回からの続き。私はアイ。小学3年生の息子カナデが「エイジくんが殴ってくるから学校へ行きたくない」と言いだしました。すると担任の先生は私に何の事実確認もせずに、エイジくんのママに私が言ったことをそのまま伝えたのです。学校の不誠実な対応に私はモヤモヤ。そしてエイジくんのママは「うちは被害者なのに、カナデくんのママが学校に訴えて一方的に悪者にされた」と事実無根の噂を流しはじめ……。私はSNSで相談してみることにしました。
これはもはや子どもの問題ではなく、大人同士の戦いです。そして問題が起きた責任の一端は学校の対応にあるでしょう。私が弁護士を立てるつもりだと話すと、教頭先生は慌てたように「学校で話し合いの場を設けます」と申し出てきました。
エイジくんのママは目に涙を浮かべ、震える声で言いました。「エイジは一度しか殴っていないと言っています。だから、私はエイジを信じます……!」わが子を信じたい気持ちはわかるし、これ以上は追及しない方がいいのかもしれません。
エイジくんのママは涙ながらに「自分の子どもを信じたい」と訴えました。先生方も同情的なまなざしで見ているし、私もエイジくんのママは別に悪くなかったのかなと感じはじめたのです。もしかしたら事実無根の噂だって、自分の意図とは違うふうに広まってしまったのかもしれない、と……。
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【第5話】へ続く。
原案・編集部 脚本・物江窓香 作画・うーにゃ 編集・井伊テレ子