690円で買える無印良品の“シンプルオシャレ”なiPhoneケースとハンドストラップを試す 実物の雰囲気と弱点は?

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2024年10月22日 08:51  ITmedia Mobile

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無印良品のiPhone 14向け「スマートフォンケース」

 iPhoneの魅力は、そのシンプルさだ。ならばケースも“らしさ”をねらってシンプルなものを選ぼうではないか。


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 そんな期待にこたえるかのように、無印良品が再生TPUを使ったiPhone 14/15シリーズ向けケースを発売した。対応機種は「iPhone 14/14 Plus/14 Pro/14 Pro Max」「iPhone 15/15 Plus/15 Pro/15 Pro Max」で、どのサイズも690円と価格までシンプルだ。


 今回、iPhone 14向けのケースを入手したので、その使い勝手と、同時に発売された「ハンドストラップ スマートフォン用」(以下、ハンドストラップ)の色の組み合わせでどのように雰囲気が変わるのかなどを紹介していきたい。


●再生TPUを採用


 無印良品のいうところの「再生TPU」とはなんだろうか。まずは「TPU」そのものについて簡単に説明したい。


 TPUは熱可塑性ポリウレタン(Thermoplastic Polyurethane)樹脂のことを指す。ほどよい弾力があり、ゴムとプラスチックのような特性を持つ。引っかき傷などに強く、熱にも摩耗にも薬品にも強い。また、引っ張りにも強く、正確なサイズで成形できるというメリットもある。熱を加えることで溶けので、再生加工しやすいという特徴も持っている。


 この「熱で溶ける」という特性を生かしてリサイクルした再生TPUを採用したのが、この無印良品のiPhoneケースというわけだ。


 TPUには顔料と混ぜて着色しやすいという特徴があるが、無印良品の発売した今回のケースはダークグレー、ホワイトグレー、オレンジの3つのカラーバリエーションのが用意された。ホワイトではなくホワイトグレーなのは、再生加工したものだからだろうかと考えてしまうのは、くすんだ色の再生紙が身の回りにあった昭和脳だからだろうか。


 それはともかく、今回筆者が選んだのは、そのホワイトグレーである。理由はiPhone本体の色が白であることと、ホワイトグレーなら無印良品のハンドストラップ各色と合わせやすいだろうと考えたからだ。


●シンプルでも必要十分


 再生TPUを素材に使っていることもあり、環境に配慮しているということをアピールしたいのだろう、外箱も再生紙っぽいし、シンプルだ。


 パッケージに含むのは、iPhoneケース本体のみ。余分な紙を使わない、という強い意志が感じられる。


 早速装着してみよう。


 TPU本来の硬さと柔らかさがあるため、無理なく装着できる。筆者は比較的爪が短いほうだが、ネイルチップ装着者、または自爪が長くネイルアートを楽しんでいる人だったとしても、爪が傷むのを気にすることなくつけ外しできるだろうと感じた。


 手触りはサラサラとしており、心地いい。ゴムに似た適度なグリップ感があるため、iPhoneを裸で持っているときのように手からすべらせてしまうことはなさそうだ。爪で引っかいてみたところ、一瞬たりともへこみなどの傷がつくことはなかった。


 レビューでは「油分に弱く、ハンドクリームをつけた手で触ると、一気に汚くなる」というものがあったので試してみたが、ホワイトグレーのカラーバージョンでは指紋も油汚れもつくことはなかった。もちろんディスプレイ側はベタベタになってしまった。


 切り欠きなど、その他の詳細も見ていきたい。


 ディスプレイ側はしっかりとフチでホールドしつつ、表示エリアを覆わないので視界を遮ることがない。また、わずかに立ち上がりがあるおかげでディスプレイ側を下にして平面に置いたとしても、ディスプレイを傷つけることはないだろう。


 背面はシンプルだが、レンズ部にピッタリと合わせてくり抜いてある。こちらもわずかに立ち上がっているので、バッグの中でその他のガジェットとぶつかってしまったとしても、iPhoneのレンズのフチがそれらを傷つけることはないだろう。また、テーブルなどに置いた際にテーブルを傷つけることも、レンズ部を傷つけることも防げそうだ。


 下部は端子やスピーカー周りが丁寧にくり抜かれているし、側面もコントロール部にアクセスしやすくなっている。


●ハンドストラップとの組み合わせが楽しい


 次に、合わせて使えるハンドストラップを取り付けてみよう。こちらは、ケースとiPhoneの間にシートを挟み込み、端子にアクセスするための穴からハトメ部分(本製品の場合はハトメではなくひも通し部)を出すというよくある装着方法を採用している。


 ひも通しやストラップの付け根部分は縫い目もネジもWになっているので、いくら引っ張っても壊れそうにない。


 3色展開で、バリエーションはブラック、ダークグレー、オレンジだ。


 では、早速取り付けてみよう。


 まずは、無難なところでダークグレーを装着してみた。落ち着いた雰囲気で、ビジネスシーンでも違和感なく使えそうだ。


 なお、ケースとiPhoneの間にシートを挟むため、わずかではあるが下部のカバー部分が浅くなってしまう。


 次はブラックだ。こちらは見た目にちょっとした重厚感が加わる。ケースの色がくすんでいるので、パキッとしたツートンカラーになることはない。また、ダークグレーとの明るさの差がわずかなので、ケースがダークグレーの場合、全色そろえなくてもどちらか片方を買えば良さそうだ。ただし、オレンジやダークグレーのケースではまた異なるだろう。


 オレンジのハンドストラップを取り付けると、ケース色がホワイトグレーでもポップさが生まれてくる。「今日は完全オフ!」というときに使いたい。


 「ケースが1つでも、ハンドストラップを替えれば使いまわしできて便利ね」と一瞬考えたが、実はハンドストラップの価格は790円。ケースより100円高いのだ。もっとも、他のスマートフォンケースにも取り付けられるので、コスパが良い。


●唯一の残念ポイント


 残念なのはMagSafeに対応していないことだ。もちろん、ケースをつけたまま非接触で充電できないわけではないが、MagSafe充電器やモバイルバッテリーを持っていても、吸着力が弱く、どちらかが手から滑り落ちてしまうだろう。MagSafeを利用したスタンドなども吸着しないため使えない。


 とはいえ、ガッツリと背面や側面を保護するので落としても安心だし、採用している素材のおかげで手から滑り落ちにくいし、ハンドストラップの追加でほぼ落とすことはないという安心感をもたらしてくれる無印良品のiPhoneケースとハンドストラップ。2000円未満の出費で、シンプルさを損なうことなく、高い安心感を得ることができる。


 良品計画の広報課によれば、最新のiPhone 16シリーズ向け商品の発売予定は現時点でないという。人気次第では、定番商品化にも期待したいところだ。



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