スパイバーがイタリア高級紡績大手ゼニア・バルファとパートナーシップを締結

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2024年10月23日 11:51  Fashionsnap.com

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 プロテイン繊維素材「ブリュード・プロテイン(Brewed Protein)繊維」の開発と展開を進めるスパイバー(Spiber)が、羊毛紡績技術や高品質な製品で知られるイタリアの高級紡績大手ゼニア・バルファ・ラーネ・ボルゴセシア社(ZEGNA BARUFFA LANE BORGOSESIA S.P.A、以下ゼニア・バルファ社)とのパートナーシップ締結を発表した。

 ブリュード・プロテイン繊維は植物由来のバイオマス(有機性資源)が主な原料。フィラメント糸からカシミヤ、ウールのような紡績糸、アニマルフリーファー、べっ甲や水牛の角のような樹脂材料まで、あらゆる素材に加工することができるほか、石油に頼ることなく、またマイクロプラスチックを排出することがないため、サステナブルな繊維素材として注目を集めている。直近では、中国の高級紡績会社コンサイニー・グループ(Consinee Group)や、イタリアの糸・生地における大手サプライヤー「Marzotto Group」「Filatura Papi Fabio」「Gruppo Florence」の3社とパートナーシップを締結したほか、「バーバリー(BURBERRY)」がラグジュアリーブランドとして初めてブリュード・プロテイン繊維を使ったスカーフ「B Shield Wool Cashmere Blend Scarf」を発売するなど、ラグジュアリー領域で展開を広げている。
 ゼニア・バルファ社との提携では、ブリュード・プロテイン繊維30%、RWSメリノウール70%のニットと織物の両方に対応可能な混紡糸を開発。ブリュード・プロテインファイバーの特性にゼニア・バルファ社のメリノウール紡績および仕上げ技術を融合することで上質な触り心地を実現したほか、汎用性の高さからジャージー・ニットウェアや布帛コートなどに最適な品質を備えたという。
 両社は今後、ブリュード・プロテイン繊維100%の糸を含めた開発製品の範囲を拡大していく方針。社会的および環境的に責任のある繊維ソリューションを業界へ提供することで、バイオマテリアルのさらなる発展を目指す。
 ゼニア・バルファ社のCEO ロレンツォ・ピアチェンティーニは、「スパイバーとともに革新と循環の旅に出発できることを大変うれしく思います。両社は共通の使命を担っていると信じています」とコメントしている。

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