<米バスケットボールNBA:ロケッツ128−108グリズリーズ>◇25日(日本時間26日)◇米テキサス州ヒューストン◇トヨタ・センター
グリズリーズとツーウエー契約を結んだ河村勇輝(23)がNBAデビューを果たした。
NBA公式戦のコートに立つのは日本選手4人目で、Bリーグ出身の日本勢では初めて。チームの開幕戦から2戦目となったロケッツ戦に第4クオーター残り3分24秒から途中出場し、1アシストを記録した。
104−123と体勢が決まった終盤だった。ベンチで仲間を鼓舞し続けてきた河村がジャージーを脱いで、コート脇に立った。ついに目標としてきた舞台に足を踏み入れた。司令塔の位置に入り、残り1分34秒では、切り込んでからのパスで得点をアシストした。
道を切り開いた。パリ五輪日本代表の河村は19日、グリズリーズ傘下チームのハッスルに所属して下部Gリーグでプレーしながら、NBA公式戦に一定数出場できるツーウエー契約を結んだ。それまでは無保証契約でグリズリーズのトレーニングキャンプに参加。プレシーズンゲーム(オープン戦)では全5試合に出場し、1試合平均約15分のプレーで3・4得点、4・2アシストをマーク。NBA現役選手では最小サイズの173センチながら、スピードと判断力を武器にツーウエー契約を勝ち取った。
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グリズリーズは開幕試合23日(同24日)に敵地でジャズと対戦。河村の出場はなかったが、シーズン2試合目で確かな足跡を刻んだ。
◆これまでNBAでプレーした日本選手
▽田臥勇太(現B1宇都宮) 04年11月3日デビュー、当時サンズ所属
▽渡辺雄太(現B1千葉J)18年10月27日デビュー、当時グリズリーズ所属
▽八村塁(現レイカーズ)19年10月23日デビュー、当時ウィザーズ所属
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◆河村勇輝(かわむら・ゆうき)2001年(平13)5月2日、山口県生まれ。福岡第一高時代にウインターカップ2連覇。同校在学中の20年1月に特別指定選手としてB1三遠に加わり、当時のB1最年少得点記録などを更新。東海大中退後、特別指定選手としてプレーしていたB1横浜BCとプロ契約した。22−23年にはレギュラーシーズンMVPと新人賞をダブル受賞。NBA入りを目指して24−25年シーズン前に渡米した。24年パリ五輪日本代表。尊敬する人物は元大リーガーのイチロー。身長173センチ、72キロ。
◆ツーウエー契約 NBA下部Gリーグのチームに所属しながら、NBAのレギュラーシーズンに最大50試合の出場登録が可能になる制度。若手育成を目的に、17−18年シーズンから導入された。当初は各チーム上限2人だったが、現在は3人に拡大。4年以上のNBA経験がある選手は対象外。渡辺雄太は18年にグリズリーズとこの契約を結び、開幕5戦目の同年10月27日にNBAデビュー。同選手は20年には、ラプターズとのエキジビット10契約を経てツーウエー契約を結び直し、シーズン中の21年4月に本契約を勝ち取った。
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