河村勇輝を指導した青木勇人氏「正しいプロセス進んできた」 前横浜BC監督、現群馬AC

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2024年10月26日 12:11  日刊スポーツ

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ロケッツ戦に出場したグリズリーズ河村勇輝(AP)

<米バスケットボールNBA:ロケッツ128−108グリズリーズ>◇25日(日本時間26日)◇米テキサス州ヒューストン◇トヨタ・センター



グリズリーズとツーウエー契約を結ぶ河村勇輝(23)がNBAデビューを果たした。最高峰リーグ公式戦のコートに立つのは日本選手4人目で、Bリーグ出身の日本勢では初めて。チームの開幕2戦目となるロケッツ戦に途中出場。記念すべき1アシストも記録した。


◇  ◇  ◇


昨季までB1横浜ビー・コルセアーズ監督として河村を指導した青木勇人(たけと、50=現B1群馬クレインサンダーズ・アシスタントコーチ)氏は、河村のバスケに対する姿勢を高く評価する。「NBAに挑戦するには何をすべきか、常に自分と向き合い過ごしてきている。正しいプロセスで進んできた結果が、今に至っている」とうなずく。


プレシーズンゲーム(オープン戦)での内容が評価され、無保証からツーウエー契約へと昇格した。NBAのコートは国際ルールよりもサイズが大きく、3点シュートラインも約50センチ遠い。NBA仕様のこの広いコートは、河村にとってアドバンテージというのが青木コーチの見解だ。「広いスペースの中でプレーしてるの見たときに、これは勇輝の出番だなと感じた。小さい体でも恐れることなくスペースに飛び込み、空いてる選手を探して的確にパスを出す。その能力が、プレシーズンゲームでは非常に生きていた」と解説する。


コートに立っていないときも、その視野は広い。「人に対して本当に気がつくタイプ。いろいろなところにアンテナを張り、いろいろなことに気遣いできる。そしてお茶目な面もあって、すぐに周囲といい関係を構築できる。自分のいろいろな面を使い分けられる」と前指揮官。その言葉通り、ルーキーながらすでにグリズリーズの一員としてすっかり溶け込んでいるようにも映る。


通訳をつけず河村は渡米した。グリズリーズのコーチ陣やチームメート、現地メディアとは英語で意思疎通を図る。語学は一日にしてならず。横浜BC時代から外国人選手と積極的にコミュニケーションを取り、移動中には英語のテキストを手にする場面も見られたという。


ミーティングで監督がチーム全体に指示を出す際、まずは日本語で伝えたあと、外国人選手に向けて通訳が英語に訳すことになる。「そういうときは私の言葉を聞いた後、通訳の英語にもしっかりと耳を傾けていた」と青木コーチは証言。意識の高さと積み重ねが、NBAでの最初の1歩につながった。【奥岡幹浩】

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