わが家とよその家を比較しても意味がないとは知りつつも、ついつい「うちは、こんな状況なのに……」「うらやましいな」と考えてしまうことはありませんか? それが自分のことならともかく、わが子にまつわることならなおさらかもしれません。
ママスタコミュニティにも、ついお友達とわが子の環境を比較してしまうトピックがありました。
発表会に行くのは私だけ。娘は今年も寂しい思いをするのかな
投稿者の娘さんはバレエを習っているそうで、今年はトゥシューズを履いての初めての発表会。とても楽しみにして頑張っているそうですが、投稿者さんには不安があるといいます。
『誰も発表会を観に来てくれる予定がありません。去年はほかの子たちが終演後のロビーで、観に来てくれたみんなとワイワイ記念撮影。いたたまれなくなった私と娘は、それを横目にさっさと帰宅しました。当人は何も言いませんでしたが、寂しそうで……。今年もまた同じかと思うと心配です』投稿者さんは当日裏方として参加するそうですが、ダンナさんは海外に単身赴任中。祖父母で唯一健在という投稿者のお父さんは足が悪いうえ、遠方住まい。弟もいるものの、やはり飛行機を使う距離だそうです。「素人の子どもの発表会なので、友人を誘うのも気が引けます」とのこと。
バレエに限らずダンスやピアノなど習いごとをするなかでの発表会は、子どもたちにとっての晴れ舞台です。それを目標に頑張る子も多いでしょうし、家族やお友達などたくさんの知り合いに観てほしくなりそうです。
『うちも同じ。ダンスなんだけど、ダンナもいないし祖父母もいない。いくら無料でも知り合いやママ友は興味がないだろうから、誘えない。友達は多い子なんだけど、本人が恥ずかしがって「呼びたくない」。だから毎年誰も来ないよ』
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『それで、結局どうしたいの?』誰も来ないのは、当の娘さんが望んだから。「それなら仕方ないじゃん、としか言いようがない」と戸惑う声も寄せられました。
家庭ごとの事情がある。よその家をうらやんでも仕方ない
ほかの仲間が家族やお友達に囲まれているのを目にすれば、つい疎外感を抱いてしまうのはわかります。しかし?
『ワイワイしている子たちが目にいくだけで、似たような家族もいると思う。気にしないほうがいいよ』こうした慰めの声もありました。「うちの祖父母なんて、近所なのに運動会すら来ないよ」というコメントもあります。そもそも家庭によって状況が違うのですから、どうにもできない部分をうらやむのは無意味でしかないのでは?
『そこは投稿者さんが明るく振る舞うしかない。「いたたまれない」なんて言っていても、プラスにはならないよ』去年の発表会を振り返って「いたたまれなくなった私と娘」という投稿者さんですが、いたたまれなかったのは投稿者さんのほうだけなのでは? 「初めてのトゥシューズ」といったあたりから娘さんの年齢をまだ幼いと想像すると、ママの言動に影響されてしまった可能性も否めません。つまり、投稿者さんが少しも気にしていない振りをして、その場を明るくやり過ごせば済むことだったようにも思えます。
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娘さんを喜ばせる方法はほかにもある!明るく振る舞おう
できないことを嘆くより、できることを考えましょう。
「発表会の様子を動画に撮って、ダンナさんたちに送ってあげれば?」という提案もありましたが、当日は残念ながら動画などの撮影ができないのだとか。ただ業者が撮影するDVDを販売するそうなので、後日それを観た家族に娘さんをたくさん褒めてもらうことはできます。
『終演後、誰かにシャッター押すのをお願いして、母子の写真を撮ればいいじゃない』発表会の撮影はできなくても、終演後のロビーで撮影はできるようです。「一緒に撮る家族がいない」と投稿者さんは嘆いていましたが、ママである投稿者さんがいるではないですか! ほかのお友達も撮影に盛り上がっている場ですから、みんな気軽にシャッター係を引き受けてくれるはずです。
『去年同様さっさと帰って、ふたりでおいしいものを食べたりしてお疲れ会をすればいいと思う』親子水入らずのお疲れさま会、いいですね! 同じように自身と娘さんだけの発表会を経験したことのあるママからは、「娘を褒めまくって『頑張ったからママと夕方までデートしよう!』と、寂しいのを忘れるくらいめちゃくちゃ甘やかしたよ」と教えてくれました。
『うちも発表会のときは、私ひとりが多かった。花束だけはないとかわいそうだから、事前に会場に配達してもらうよう頼んでいた。受付に預けてもらえば、終演後に受け取るだけ。喜んでいたよ』発表会に持参する贈り物の定番といえば、やはり花束です。観に来た家族や友達からもらうのが一般的ですが、ママから贈ったって少しも変ではありません。お子さんにとっては特別感がありますね。
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文・鈴木麻子 編集・みやび イラスト・善哉あん