中国政府は、宇宙飛行士3人を乗せた有人宇宙船の打ち上げに成功したと発表しました。3人はおよそ半年間、中国が建設した宇宙ステーションに滞在する予定です。
中国国営の中央テレビによりますと、日本時間の午前5時27分、ロケットに搭載された有人宇宙船「神舟19号」が、中国内陸部にある酒泉衛星発射センターから打ち上げられました。打ち上げは成功し、およそ6時間半後に宇宙ステーション「天宮」とドッキングするということです。
「神舟19号」には男性2人、女性1人の宇宙飛行士が搭乗しており、「天宮」に滞在している3人と交代し、来年の5月上旬まで滞在する予定です。
打ち上げに先立ち宇宙当局は会見を開き、来年も引き続き宇宙ステーションに宇宙飛行士を派遣する計画があると発表しました。また、宇宙当局の担当者は、2030年までに中国人初の月面着陸を実現させる計画について「予定通り進んでいる」と説明、海南島の文昌発射センターに月面着陸に向けた施設を建設していることを明らかにしました。
習近平指導部は、世界の宇宙開発をリードする「宇宙強国」を目指しており、今年6月には無人探査機「嫦娥6号」が世界で初めて月の裏側で採取した土のサンプルを持ちかえったほか、今月には「地球外生命体を探索する」計画を発表するなど、積極的な宇宙政策を推し進めています。
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