沖縄本島の側溝にいた超希少生物の紹介動画が「めちゃくちゃ面白かった」とYouTubeで話題です。動画は記事執筆時点で6万回以上再生されています。
動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「チャラリーマン」で野生の生き物を発見・観察する様子を公開している「なれ」さんと「たこ」さんの2人組です。
以前は石垣島の側溝で生き物を観察する様子が注目を集めましたが、今回は5回目の遠征となる沖縄本島で側溝をのぞいていくようです。
9月、沖縄本島にやってきた2人が自動車で移動していると、早速大きな生き物の姿がありました。樹上にいたのは、クビワオオコウモリの亜種・オリイオオコウモリです。ドラキュラのような外見をしていますが、生き物の血を吸うことはなく、果物や花の蜜を食べて暮らしています。
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そしていよいよ、側溝をのぞいていくことに。水がたまっているところを見ていくと、早速オキナワシリケンイモリを発見しました。
2人によると沖縄本島の側溝にはほぼ全てスロープがあり、立体的な動きが苦手なリュウキュウヤマガメなどの希少生物も、側溝にはまることなく移動できるようになっているのだそうです。
続いて側溝に堆積している落ち葉を取り除いていくと、ヘビかと思うほど太いミミズを発見。ふと目の前を見てみると、個体数を減らしているという色鮮やかな陸生貝類の一種、アオミオカタニシの姿がありました。
いったん腹ごしらえをしてから生き物探しを再開し、早速オキナワシリケンイモリの幼生を見つけます。さらに、特定外来生物のシロアゴガエルや日本固有種のヒメアマガエルを発見。側溝に戻ると日本固有種のヘビ、アカマタの姿がありました。
ふと側溝から視線を上げると、そこには天然記念物であるヤンバルトカゲモドキの姿が。また側溝を見ると、今度はこちらも天然記念物のナミエガエルの姿があります。さらにオキナワミナミサワガニを発見し、側溝を見れば見るほどさまざまな生き物に出会えることに、2人は喜びを隠しきれない様子です。
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ここで、側溝をのぞいていたなれさんが大慌てな様子で、たこさんの名前を連呼しました。たこさんがなれさんに近づき、指さした先を見てみると……そこにはとんでもなく大きなムカデの姿があったのです。
こちらのムカデはリュウジンオオムカデと呼ばれる、日本初、世界で3例目の半水棲のムカデです。以前から「謎の大ムカデがいる」とうわさされていたそうですが、2021年になってようやくリュウジンオオムカデとして新種登録されたといいます。
動画では大きさが伝わりにくいものの、2人が発見した個体は20〜30センチくらいあったようです。とんでもない希少生物に出会ってしまった2人は驚きのあまり汗が止まらなくなり、腰を抜かしかけてしまいました。
なお、その美しさから持ち帰ってしまう人がいるようですが、リュウジンオオムカデは種の保存法の「国内希少野生動植物種」に指定されています。捕獲・殺傷、譲渡すると懲役もしくは罰金が科されるため、見つけても観察するだけにしておいてくださいね。また、側溝をのぞく際には毒を持った生き物がいる可能性があるので注意が必要です。
さまざまな生き物が登場して思わず見入ってしまう動画に、コメント欄では「最高!!」「希少生物の宝庫ですな」「ムカデ苦手だけどリュウジンだけはかっこいいと思います」「リュウジンは見てみたいですな」といった声が上がっています。
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動画提供:YouTubeチャンネル「チャラリーマン」
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