コンビニで店長が寝坊した結果、朝7時まで13時間ぶっ通しで働かされた女性

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2024年11月06日 06:20  キャリコネニュース

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働き方改革以降、長時間労働や非正規社員の格差問題に対して厳しい目が向けられているが、割と最近までブラックな職場はあった。以前、ブラックなコンビニで働いていたという福島県の山根さん(仮名、50代女性)に、編集部は取材した。

そのコンビニで契約社員として働いていた山根さんは24時に上がり、店長に引き継ぐシフトだった。

「ところが店長はほぼ毎日、遅刻してきました。来ないので、18時〜翌朝7時まで私が一人で夜勤をしたこともあります。しかも2日続きました。それなのに深夜手当はもらえませんでした」

と悔しさを口にした。このほかにも理不尽な扱いをされ、労働基準監督署に相談したこともあったという。山根さんは不当な勤務実態を暴露する。(文:天音琴葉)

店長を電話で起こすのも仕事のうち!? 起こすの忘れたら逆ギレされた

これは2018年の話で、コンビニは住宅地にあったという。店長の人となりについて、山根さんは次のように語る。

「店長としての仕事はしていましたが、とにかく時間にルーズ、夜だけでなく日中も遅れてきて、謝罪なしでした。当時40代前半で、性格は優しいけれど、自分が都合悪くなると責任を押し付けるタイプでした」

時間にルーズな店長に山根さんは、あるお願いをされていた。

「23時30分に店長から連絡がないときは、携帯に電話して起こして下さい、店長が出るまで掛けて下さい、って言われました」

どうやら店長は夜勤に備えてギリギリまで寝ていたようだ。しかし店員に起こさせるのは仕事の範疇を超えているのではないだろうか。あるとき山根さんは、店長への連絡を忘れたことがあった。

「店長から23時30分に連絡がなかったのですが、お客様対応で忙しく、携帯にかけるのを忘れていました。24時になり、店長が出勤していないことに気づき、連絡しましたが、逆切れされました。『起こして! って言いましたよね? 勤務時間中ですよね?』って言われました」

店長は寝坊したことを棚に上げ、起こすのが遅いと切れたというから始末が悪い。

22時以降も深夜手当をもらえず、本来のシフトも削られた!?

山根さんは働き始めた頃は21時〜24時の短時間のアルバイトだったが、その後、契約社員になり、勤務時間は15時〜24時に変わった。時給は900円だったという。

ところが前述の通り、あるとき店長は爆睡していたのか電話に出ず、山根さんが朝までぶっ通しで13時間も働く羽目になった。それなのに深夜手当がもらえなかったとは、あまりにも理不尽だ。

「本来なら22時〜朝5時は、深夜は900円+深夜手当で1125円もらえるはずですが、私が朝7時まで働いた日に限らず、普段24時まで働いていても、店長は手当を付けてくれず、900円のまま変更なしでした」

22時〜朝5時は深夜手当を支払わなければいけないことは労働基準法で決まっている。当然、山根さんの普段のシフトでも2時間分は1125円にならないとおかしい。これだけでも労基署案件だが、山根さんがさらにショックを受けたことがあるようだ。

「店長から、遅刻した分、私のシフトに入るからと言われ……」

つまり、山根さんが店長の代わりに24時以降に働いた時間分を、本来のシフトから削られたというのだ。店長は雇われだったそうだから、オーナーに寝坊がバレないよう調整していたのだろうか。しかしあまりにも姑息なやり方だ。ついに山根さんは労基署に電話で相談したが、

「『タイムカードないと難しい』と担当者から言われました。タイムカードはパソコンに打ち込んでいましたが、店長がデータを出すわけがないので仕方なく諦めました」

と泣き寝入りに。勤怠時間をメモに残すことでも証拠になったはずだが、店長と揉めたくなかったのだろう。

結局、山根さんはこのコンビニを退職した。また店長についても、「今は店長ではありません」と明かす。

「多分、オーナーは知ってたと思います。店長は、大学生からアルバイトしてて、何をしてもオーナーに許される、自分が言うことはオーナーも同じ考えだからと言ってましたが……」

これだけ時間にルーズだから、バレてクビになったのだろうか。なお、山根さんは現在、別のコンビニで働いているそうだ。

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