東京・丸の内で戦後引き揚げの特別展示=京都府舞鶴市〔地域〕

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2024年11月07日 14:01  時事通信社

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時事通信社

 来年の戦後80年、海外からの引き揚げ事業開始80年を前に、引き揚げ船を受け入れた京都府舞鶴市は、東京・丸の内の商業施設「KITTE」で12月23日から4日間、市の歴史や国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産(世界の記憶)に登録された引き揚げ資料などを紹介する特別展示を開催する。

 旧日本海軍の軍港都市として発展した舞鶴は、終戦後13年間にわたり、旧ソ連や朝鮮半島などから約66万人の引き揚げ者を迎え入れた。シベリア抑留者らが命と共に持ち帰った貴重な資料は、2015年に「舞鶴への生還 1945―1956シベリア抑留等日本人の本国への引き揚げの記録」として世界記憶遺産に登録されている。

 特別展示では、樹皮に収容所のストーブのすすを使って抑留生活の様子をつづった「白樺日誌」や「俘虜用郵便葉書」、抑留体験画などのレプリカを中心に展示・紹介する。

 都内で会見した鴨田秋津市長は、「88年に市立の舞鶴引揚記念館を開館し、戦争や引き揚げの歴史と人々の記憶を消してはならないという思いで取り組んできた。節目の年を迎え、首都圏でも発信の歩みを進めていきたい」と語った。 
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