プロフィギュアスケーターの浅田真央さん(34)が世界一のリンクで世界一の選手を育てる。8日、名前を冠した「MAO RINK」(東京・立川市)のオープニングセレモニーに参加。「世界一のリンクだと思っています。たくさんの方の笑顔があふれるような場所になりたい思いもありますし、もう1つは、マオリンクから世界で活躍できる、世界一を取れるスケーターを生み出すことが私の次の目標」と語った。
共同事業者となった立飛ホールディングスに直談判してから3年半。幼少期からの夢だったリンクが完成した。約1000席の観客席なども設置されており、自身が座長を務めるアイスショーなども計画するが、最も重きを置くのが後進育成。「私の第1章が選手として、そして第2章がプロスケーターとして、そして第3章は指導者としてこれから挑戦していきたい」。いますぐに専従するわけではないが、大事な拠点ができたことで現実味を増した。
この日、オープニングセレモニーの冒頭に登場したのは浅田さんではなく、キッズケーターだった。まだたどたどしい動きで真新しいリンクを滑る姿はこのリンクが誰のために、何のために作られたかの意味、価値を表現しているようだった。その後は浅田さんもこの日だけの特別な演目で子どもたちを競演。1人1人の背中を優しく押すような振り付けもまじえた。その後は子どもたちを対象にしたスケート教室で「真央先生」として汗を流した。その姿は「第3章」への想いを感じさせた。
開場は11月11日になる。多摩モノレール立飛駅から徒歩3分に位置。2階建てで、メインリンクとサブリンクの2面を完備する。サブリンクの大きさは日本でも最大級で、ガラス面を施して外の景色が見えるようにする工夫が印象的だ。今後はレストランもオープンする予定となっている。通常料金は大人1800円、子ども1200円、貸靴600円、氷上そり(1回/20分)400円。
外壁には金、銀、銅の配色を施した。この場所から五輪でメダルを獲得する選手を育てるという意志が込められている。【阿部健吾】
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