優勝馬にはチャンピオンズCへの優先出走権が与えられるレースだが、舞台となる東京競馬場ダート1600mコースはスタート部分が芝コースであり、ダートコースのみで行われる中京競馬場ダート1800mコースとは趣きが異なる。過去10年で、このレースをステップにチャンピオンズCへと挑んだ馬は[0-2-0-25]。コース適性を見定めたいレースだ。
◎タマモロックは格上げ初戦のアハルテケS2着馬で、前走のグリーンチャンネルCは休み明けで2着。このときは中団のインコースで脚を溜め、最後の直線は正攻法の競馬から完全に1度は先頭に立った。結果的には内ラチ沿いを抜け出した勝ち馬に出し抜けを食うような格好になってしまったが、これらを含め東京ダートマイルは[3-2-2-2]と得意にしている。初の重賞挑戦で大きなタイトルを狙っている。
〇エンペラーワケアは今年の根岸S優勝馬。優先出走権を得たフェブラリーSは馬の体調を優先して出走を見送ったものの、欅S2着のちエニフSに勝つなどオープン級でも堅実な成績を残している。東京ダートマイルコースの経験はないが、これまでスタート部分が芝のダートコースは[5-1-0-0]で東京ダートコースも[1-1-0-0]。1ハロンの延長は不安よりも楽しみの方が大きい。
▲イーグルノワールは兵庫ジュニアグランプリの優勝馬で、全日本2歳優駿はフォーエバーヤングの2着。東京ダートマイルは昨秋のプラタナス賞で経験済。この時は外枠を味方にダッシュよく飛び出して、道中脚を溜めると、最後は逃げ込みを図る2着馬をねじ伏せた。アハルテケSは初めて挑む古馬の壁に跳ね返されたがテレ玉杯オーバルスプリントは悪い内容ではなかった。
△ペリエールはユニコーンS優勝馬で昨年の当レース1番人気馬。それを含めて東京ダートマイルコースは[2-1-2-1]と堅実だ。昨年のこのレースは最内枠からのスタートでやや窮屈な競馬を強いられ、前走は大幅な体重増に加えて大外枠だった。スムーズなら怖い存在になる実力馬だ。
前走の末脚が印象的な△ショウナンライシンと、初勝利からの4連勝は伊達ではない△サンライズホーク。最後に、この舞台でデビュー戦、そしてユニコーンSに勝っている△ペイシャエスの名前をあげておきたい。