頭を上げて寝ることが有効!?医師が教える“いびき”を軽減させるために意識すること

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2024年11月13日 15:01  クックパッドニュース

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いびきをかく人は、「一緒に寝ている人に迷惑をかけているかも……」と気になってしまうはず。それだけではなく、いびきをかくことで質の高い睡眠が取れずに、健康問題を抱えてしまうケースも少なくありません。そこで今回は、いびきが引き起こすさまざまな問題点やいびきを軽減させる方法などについて、YouTubeチャンネルの登録者数が37万人を誇る、医師でヘルスコーチの石黒成治先生に教えてもらいました。

上半身を挙上させると“いびき”が減少する

いびきをかくと自己申告した人25名を対象に、8週間に渡って睡眠モニターをした研究があります。

最初の4週間は平らなベッドで睡眠を取り、次の4週間は上半身を12度挙上させるベッドで睡眠を取ったところ、頭を挙上させただけで、いびきの持続時間が7%減少しました。

さらに、睡眠の質も向上して、覚醒が4%減少し、深い睡眠が得られる状態が5%増加しました。

いびきと睡眠の質の両方が上半身を挙上させるだけで改善したことになります。

頭が上がっているほうが上気道のスペースが広がり、呼吸がしやすくなって寝つきが良くなり睡眠も深くなります。

調節可能なマットレスやウェッジピローなどの三角形の大きめの枕などを使えば、そういった姿勢が作ることができるでしょう。

“いびき”を引き起こしてしまう主な原因

睡眠中は喉の筋肉も緩んで舌も落ちるので、喉と気道がどうしても狭くなりがちです。

ただ、肺は普通に呼吸をしているので、緩んだ隙間を空気が通るときに振動する。 その振動がいびきとして認識されます。

例えば、口、喉、副鼻腔、舌の大きさなど、その人の解剖学的な構造はいびきの主な原因になり得るのですが、いびきは肥満をはじめ、そのほかの多くの要因によっても発生します。

いびきを起こす原因としてこれまでに同定されているのは、喫煙、飲酒、抗うつ剤などの薬、筋弛緩剤、風邪、アレルギー性鼻炎、中隔偏位といった鼻の構造上の問題などがあります。

「睡眠時無呼吸症候群」の人は要注意

いびきをかく人は深刻な健康問題を抱えているケースもあり、睡眠中に呼吸が中期的に停止する「睡眠時無呼吸症候群」が存在している人は往々にしていびきをかいています。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に最大で1〜2分呼吸が止まるような状態が起こるので、頻繁に目を覚ますことにもなり、睡眠が深くならないので、日中の疲労、過度の眠気、頭痛、記憶力・集中力の低下、口の渇き、男性の場合は性欲が減少する性機能障害などを引き起こします。

いびきを止めるには頭を挙上させるのが有効ですが、まずは呼吸が止まっていないかをチェックしてください。

睡眠時無呼吸症候群の場合は、クリニックを受診して、呼吸補助のシーパップを使ったほうがいい場合が多いです。

いびきをかく人が意識したほうがいいこと

それ以外にも、いびきをかいている人は、アルコールを飲み過ぎないようにする、太っている人は体重を減らして首周りに肉が付き過ぎないようにする、気道の通りが良くなるように横向きで寝る、いびきを軽減するグッズを活用するといったことを意識してみてください。

逆流性食道炎などで胃酸が上がってくる人もいびきをかきやすいので、頭を上げて寝るといびきも胃酸の逆流も軽減させることができます。

いびきは睡眠の質を下げてしまうので、簡単なグッズなどを活用して対処していくようにしたほうがいいでしょう。

(TEXT:山田周平)

▼動画でもっと詳しく知る

画像提供:Adobe Stock

石黒成治先生


消化器外科医、ヘルスコーチ。
1973年、名古屋市生まれ。1997年、名古屋大学医学部卒。国立がん研究センター中央病院で大腸癌外科治療のトレーニングを受ける。その後、名古屋大学医学部附属病院、愛知県がんセンター中央病院、愛知医科大学病院に勤務する。2018年から予防医療を行うヘルスコーチとしての活動を開始。腸内環境の改善法、薬に頼らない健康法の普及を目的に、メールマガジン、YouTube、Instagram、Facebookなどで知識、情報を分かりやすく発信している。Dr Ishiguro YouTubeチャンネル登録者数は37万人超(2024年1月時点)。

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