「育児体験で学ぶ思いやり」。ピジョン主催、中学生が「赤ちゃんを知る授業」に挑戦

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2024年11月13日 16:30  ママスタセレクト

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少子化や核家族化が進んで、現代の子どもは赤ちゃんと触れ合う機会が少なくなりがちです。そうなると子どもたちが将来親になるイメージが持てず、いざ親になったときも子育ての知識が不足することも考えられるのではないでしょうか。現代の社会でさえ育児に対する理解不足があり、パパやママが孤独を感じるケースがあるのに、このまま未来へ進むとどうなるのでしょう。

そんな中、ピジョン株式会社は「赤ちゃんを知る授業〜赤ちゃんにやさしい未来のために〜」を全国の中学生向けに実施しています。体験後に生徒の90.1%が「赤ちゃんを見かけたとき、自分にもできることがある」(※)と感じ、自主性が育まれているというこの授業。 2024年10月22日に東京都江東区のかえつ有明中学校で行われた、体験授業の様子をレポートします。
(※2023年4月〜2024年3月に実施した授業のアンケート結果より)

子育ての未来を見据えた「赤ちゃんを知る授業」



2021年に始まった「赤ちゃんを知る授業〜赤ちゃんにやさしい未来のために〜」は、これまでに全国約410校で約34,000名が参加。2024年度中には約150校での実施が予定されています。授業では、60年以上にわたって赤ちゃんと向き合ってきたピジョンのオリジナル教材を使用し、赤ちゃんの特徴や育児中の親の大変さを学び、生徒たちがどのようにサポートできるかを考える機会を提供します。授業を通じて得た知識は、将来の子育てに役立つだけでなく、赤ちゃんやその家族への理解も深まることにもつながります。

赤ちゃん時代の思い出を振り返る


かえつ有明中学校で行われた授業は、ピジョン社員が講師となり、生徒たちが「自分が赤ちゃんだった頃」の家族エピソードを発表することから始まりました。ある生徒は「哺乳瓶にかみつくようにミルクを飲んでいた」と元気なエピソードを披露し、別の生徒は「家では泣き続け、外出すると泣き止んだ」と微笑ましい思い出を語ってくれました。

次に、妊婦さんについて学ぶセッションでは、「妊婦さんを見たことがありますか?」という質問に多くの生徒が「お腹が大きい姿を見たことがある」と回答しました。生徒たちは、妊娠初期はお腹のふくらみが目立たないものの、赤ちゃんが日々成長していることを学んでいました。

「意外と重い!」赤ちゃんの抱っこを実体験


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その後、生徒たちは赤ちゃんと同じ重さの人形を抱っこしてみることに。「頭が重い」「首を支えないと危ない」と、赤ちゃんを抱っこする難しさを実感している様子でした。また、赤ちゃんの「6つの特徴」を学ぶ動画を視聴し、「生まれたばかりの赤ちゃんの胃の大きさはさくらんぼほど」「泣くことで気持ちを伝える」といった内容に、生徒たちは興味津々。人形とはいえ、実物大の赤ちゃんを抱っこしたことで、動画への関心が高まったようです。

妊婦体験ジャケットで知る妊婦の大変さ


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妊娠8〜9か月相当の重さを体感できる妊婦体験ジャケットを着用した生徒たち。「腰が痛い」「動きにくい」といった声を上げ、妊婦の大変さを実感していた様子でした。

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また、ベビーカーを押しながら狭い隙間を通る体験も。生徒たちは「これで電車に乗るのは本当に大変そう」といった声をあげ、駅構内でベビーカーを押しながら移動する難しさを実感していました。

街で妊婦や赤ちゃん連れを見かけたらできること


授業の最後には、「赤ちゃん連れや妊婦さんが困っていたら、どんなサポートができるか」をテーマにグループで話し合うことに。「駅の階段でベビーカーを持ち上げるのは大変そうだから手伝ってあげたい」「赤ちゃんを連れたママは荷物が多くて大変そう。荷物を持ってあげたらいいかも」といった意見が出ました。ピジョンの社員さんからは「ベビーカーを運ぶお手伝いをする際には、必ず両親に声をかけて、赤ちゃんをおろしてもらってから運んでください」とアドバイス。手伝う際の注意点についてもしっかりと学習できました。

弟の世話を通して感じた育児の大変さ



授業を通して、生徒たちは赤ちゃんや育児の大変さを実感し、サポートする意識が芽生えたようです。ある生徒は「おなかが大きな妊婦さんは、コンビニなどで商品棚の下の商品を取るのが大変そう。見かけたら手伝ってあげたい」とコメント。また別の生徒は、「8歳下の弟が生まれたとき、母が寝不足で大変そうだったことを思い出した。これからは、妊婦さんや赤ちゃん連れの家族を見かけたら、友達と一緒に声をかけて駅の階段や改札などで、助けたい」と話してくれました。

未来の子育てに向けた意識改革


かえつ有明中学校の家庭科主任、吉井小鈴先生は「普段赤ちゃんに触れる機会が少ない生徒たちが、赤ちゃんの人形や妊婦体験を通じて学べてよかった。友達の意見を聞きながら、具体的に何を手伝えるかを考えるきっかけになったと思います」とコメント。

授業をサポートしていたピジョン社員・小野有紀さんは、「授業を通じて、育児の大変さを生徒たちが理解し、自分にできることを積極的に考えて発言してくれました。授業をきっかけに、中学生たちから妊婦さんや赤ちゃん連れの家族を手助けようという動きが広がり、社会全体が赤ちゃんや子育てに優しい場所になっていってほしいと思います」と語りました。

この授業を通じて、中学生たちは赤ちゃんだった頃を思い出し、親の大変さを理解し、赤ちゃんや妊婦さん、そして子連れの家族にどんなサポートができるかを考えることができました。この経験を通して、将来の育児に対する意識も前向きに変わっていきそうですね。1人ひとりが自分にできることをすることで、子育てに優しい社会が広がっていくことを願っています。

取材、文・長瀬由利子 編集・編集部

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