日本野球機構(NPB)は14日、2024年度のフリーエージェント宣言選手を公示。
今オフは国内FA宣言が7名、海外FA選手2名が権利の行使を表明した。その中でも今回FA市場を賑わせそうなのが、“91年世代”の選手たちだ。
国内FA権を行使した石川柊太、原口文仁は金銭保証や人的補償などを発生することなく獲得することができるCランクの選手と見られる。
石川は18年に13勝を挙げ、20年には11勝で最多勝利、勝率.786で最高勝率のタイトルを獲得した実績がある。21年以降は黒星が先行するシーズンが続いたが、21年は自身初の規定投球回に到達し、23年にはノーヒットノーランを達成。今季は15試合・63回1/3を投げ、7勝2敗、防御率2.56と復活を印象づけた。
原口は09年ドラフト6位で阪神に入団し、阪神一筋15年プレーしてきたがFA宣言した。16年に一軍初出場を含む107試合に出場し、打率.299、11本塁打、46打点がキャリア15年の中でのシーズン自己最高の成績。近年は主に代打を仕事場にし、今季は52試合に出場して、打率.241、2本塁打、9打点。内野手登録ではあるが、元々は捕手であることに加え、パ・リーグ球団では指名打者での起用も可能だ。
木下拓哉は強肩が持ち味の捕手で、20年にはリーグトップの盗塁阻止率.455を記録。打てる捕手でもあり、21年には打率.270、11本塁打、43打点をマークしたシーズンも。今季は74試合に出場して、打率.228、3本塁打、9打点と20年以降ではワーストのシーズンとなったが、他球団がどう評価しているか注目だ。
海外FA権を行使した九里亜蓮は、大リーグ挑戦を視野との報道があるが、国内球団も目を離せない存在だろう。故障に強いことに加え、近年は先発での登板が多いが、先発・リリーフの両方をできるのが強み。17年から8年連続100イニング以上投げ、今季は規定投球回に届かなかったが、131回2/3を投げた。
15日から全球団と契約交渉が可能になる。“91年世代”の選手たちがどのような決断を下すか注目だ。
▼ 91年世代のFA選手たちの今季と通算成績
九里亜蓮(広島)91年9月1日生
今季:23試 7勝10敗0H0S 防3.21
通算:260試 71勝67敗6H0S 防3.49
木下拓哉(中日)91年12月18日生
今季:74試 率.228 本3 点9
通算:609試 率.246 本35 点174
石川柊太(ソフトバンク)91年12月27日生
今季:15試 7勝2敗0H0S 防2.56
通算:185試 56勝41敗8H0S 防3.32
原口文仁(阪神)92年3月3日生
今季:52試 率.241 本2 点9
通算:548試 率.272 本29 点150