今回は、1963年7月生まれの女性がもらえる年金について説明します。
Q:1963年7月生まれ女です。63歳からもらえる年金はありますか? 65歳からもらえるのは何の年金ですか?
「1963年7月生まれ女です。私が63歳からもらえる年金はありますか? 65歳からもらえるのは何の年金でしょうか?」(ごえちゃん)A:相談者が、厚生年金保険等に1年以上加入していた等の要件を満たしていれば、63歳から特別支給の老齢厚生年金がもらえます。65歳になると、老齢基礎年金と老齢厚生年金がもらえます
そもそも老齢年金(老齢基礎年金と老齢厚生年金)の受給開始年齢は、原則として65歳となります。老齢基礎年金は、保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算した「受給資格期間」が10年以上ある場合に、65歳から受け取ることができます。老齢厚生年金は、老齢基礎年金を受け取れる人に厚生年金の加入期間がある場合、老齢基礎年金に上乗せして65歳から受け取ることができます。さらに、下記の要件を満たす人は、65歳になる前に受け取れる年金があります。これを「特別支給の老齢厚生年金」といいます。
昭和60年に、法律改正が行われ、老齢厚生年金の受給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられました。「特別支給の老齢厚生年金」は、老齢厚生年金の受給開始年齢を段階的にすることで、スムーズに改正を実施するために設けられました。
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「特別支給の老齢厚生年金」を受け取れる人の要件
60代前半でもらえる「特別支給の老齢厚生年金」を受け取れる人は、次の要件を満たす人です。●男性:昭和36年4月1日以前生まれ
●女性:昭和41年4月1日以前生まれ
●老齢基礎年金の受給資格期間(10年)がある
●厚生年金保険等に1年以上加入していた
●生年月日に応じた受給開始年齢に達している
相談者が、厚生年金保険等に1年以上加入していた等の要件を満たしていれば、63歳から特別支給の老齢厚生年金がもらえます。さらに65歳になり要件を満たしていれば、老齢基礎年金と老齢厚生年金がもらえることになります。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)