ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12
○ 侍ジャパン 7 − 6 キューバ ●
<11月17日 台湾・天母スタジアム>
野球日本代表・侍ジャパンの藤平尚真投手(楽天=26)が17日、『ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12』のオープニングラウンド第4戦・キューバ戦に救援登板。大ピンチを招きながらも1点リードの9回を無失点で締め、代表初セーブをマークした。
悪天候の中、終盤までもつれた激闘。侍ジャパンは最大4点リードを追いつかれながらも、8回裏に5番・栗原(ソフトバンク)の左犠飛で再び1点リードを奪った。
井端監督は9回表にマウンドに、連投中だった大勢(巨人)ではなく、今大会セットアッパーとしての地位を確立している藤平を投入。雨が降り強風も吹き荒れる中、右腕は一死から連打と死球で満塁の大ピンチを招いた。
それでも、メジャー経験豊富なモンカダを153キロの内角直球で見逃し三振に仕留めると、最後は途中出場のコスメをフォークで空振り三振に仕留め渾身のガッツポーズを披露。大ピンチを無失点で凌ぎ、捕手の佐藤(ロッテ)と歓喜の抱擁を交わした。
ボールは滑り、足元がぬかるむ悪条件に苦しめられたものの、期待に応え代表初セーブを記録。井端監督は試合後「自信を持って出した。ピンチでしたけど、強気の投球を見せてくれたので良い投球だった」と藤平の力投を絶賛した。
これで今大会は3試合連続無失点とし、3イニングで8三振を奪取。10日に行われたチェコとの強化試合(バンテリンD)を含めると、4イニング連続無失点&11奪三振と、驚異的なペースで三振を奪っている。
所属する楽天では今季からリリーフに本格転向し、47試合に救援登板し、防御率1.75、奪三振率11.27を記録。そしてプロ入り8年目でフル代表初選出となった。
楽天は今季、メジャーへ旅立った松井に代わり、則本が抑えに転向。12月で34歳になるベテランは32セーブを挙げパ・リーグのセーブ王に輝いたものの、防御率は3.46とやや安定感を欠いた。則本の年齢も含め、楽天としては新たな抑え候補が台頭してほしいところ。その筆頭となる藤平が、国際大会で貴重な経験を積み重ねている。