ゆでたまご嶋田先生がナビゲート。大阪で開催中の『キン肉マン』原画展は"肉聖地"とともに楽しもう!

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2024年11月18日 11:50  週プレNEWS

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キン肉マン原画展と通天閣、栄来軒

『キン肉マン』連載開始45周年の記念イヤーを彩るビックイベント! 原作45周年記念「キン肉マン」愛と絆の原画展が、東京に続いて、大阪の心斎橋オーパで開催中だ! 

ちらはキン肉マンの展覧会史上最多となる150点を越える貴重な原画の展示を始め、超人の必殺技や名シーンを再現。また、ゆでたまご先生が17歳で受賞した赤塚賞の賞状、貴重な読み切り作品など、ふたりの45年がギュッと集まった展覧会となっている。

大阪といえば、嶋田隆司先生と中井義則先生の生まれ故郷であり、ゆでたまごの原点。ということで、原画展とともに聖地をめぐってきたぞ。

【写真】一家に一枚ほしいキン肉マンの超人相関図

まずは原画展をやっている大阪の心斎橋OPAから、嶋田先生、見どころをお願いします!

「なんといっても原画が150点、『キン肉マン』のシリーズごとに並べられています。皆さんの思い入れのあるシリーズをじっくり見てほしいですね。原画は写真NGですが、撮影OKな映えスポットをたくさん設置してあるので、いっぱい写真を撮ってほしいです」



また大阪限定の展示として『キン肉マン』ファンの人気イラストレーター中村佑介氏の特別描き下ろしがあるので、ぜひ見てもらいたい!

ここからは聖地巡礼の旅スタートです。最初に向かったのは会場から徒歩3分、アメリカ村にあるテリーマンのマンホール。2021年より、大阪市内の6ヵ所に『キン肉マン』のキャラクターが描かれたマンホールが設置されている。

そこから地下鉄で15分ほど。大阪を代表する観光スポット通天閣。2012年に開催された、新世界・通天閣の開業100周年記念プロジェクトの公式キャラクターがキン肉マンで、今も館内に『キン肉マン』の展示があるのだ。

嶋田先生に思い出を語ってもらいます。

「職人だった親父がまさに食い道楽で、新世界のようなディープなところが好きで、よく行ってました。小さい頃は結構ヤバい雰囲気で、串カツを食べてる時、親父から『勘定ごまかせるから串捨てろ』って、言われたり(笑)。でも新世界って名前だけあって、世界をここから作るんだみたいな感じで、当時は映画館や劇場もいっぱいあった。私も親父に連れられて高倉健の映画を見たけど、まだ理解できなくて、寝ちゃってましたね」


通天閣から電車を乗り継いで40分ほど、住之江区の平林地区。周りは工場が多く立ち並び、トラックが行き交う道路の片隅に、なぜかキン肉マンのマンホール。なんと、ここは少年時代の嶋田先生と中井先生が暮らした平林ビルの跡地。ゆでたまご誕生の場所なのだ! 

「幼稚園の頃から住んでいて、小4の頃、中井が引っ越してきました。それから18歳まで住んでいた。壁には私と中井の描いた落書きがいっぱいあったなあ」

そこから向かうは住吉大社。本殿は国宝にも指定されている、大阪を代表する神社。その近くにある創業70年の町中華『栄来軒』。ここもゆでたまご先生ゆかりの店。

「中井と通っていた初芝高校(現・初芝立命館高校)の通学路にあったんです。よく行ってた本屋の隣。まだ高校生だからお金もなくて、学食をかけそばにして、小遣いを貯めて行ってました。1週間に1回、あそこで中井とひたすら漫画の話をしてたな。おすすめは、当時から食べていた焼き飯に焼きそば。チャーハンじゃないんですよ(笑)」

焼き飯はこれぞ焼いた飯、焦げめがちょっとしたアクセント。焼きそばは塩味で麺がもっちり。どちらもぱくぱく食べられる。4代目店主の藤本さんによると、嶋田先生は今も大阪へ来た際に立ち寄るそうで、最近は酢豚もお気に入りとのこと。

これだけ行けば、キン肉マンファンとしては大満足だが、せっかくなので、嶋田先生おすすめ大阪グルメを教えてもらおう。

「難波だったら、『重亭』のハンバーグとオムライス。18歳ぐらいで初めて知ったのかな? 久々に行ったら大将が『キン肉マン』ファンで嬉しかったな。あと今、"裏難波"っていうのが流行ってるみたいなんだけど、そこの『豚足のかどや』。豚足に特製味噌がついてるけど、塩で食べても十分おいしいです、ここはなんとごはん持ち込み可というね(笑)。それから、新世界の『グリル梵(ボン)』。ヘレカツカレーって、東京でいうヒレカツにカレーソースをかけたものが絶品。笑福亭鶴瓶さんが行きつけみたい」

最後に原画展についての思いを聞かせてもらった。

「中学生の頃に、近鉄漫画賞で入選(『ラーメン屋のトンやん』)したのが、我々ゆでたまごの原点なんです。その賞の審査員だった手塚治虫先生、望月三起也先生、水島新司先生、里中満智子先生の原画が一緒に飾られていて、当時毎日のように観に行って、感激していました。私たちの原画展も誰かのそんな機会になったらこの上ないです」

取材・文/関根弘康 撮影/榊 智朗

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