AIなどの技術発展で何から何でも自動化の時代。そんな現代、いったんもめんが家事を手伝ってくれる、という謎の世界観が描かれる4コマ漫画「もめん漫画」がXで3.8万いいねをこえる人気を集めている。
(参考:憂鬱な月曜日に癒されたいSNS漫画『もめん漫画』を読む)
多くのオリジナルゆるキャラを描いている作者・湊谷鈴さん(@siratamairipafe)は、先日行われたGoogle Chromeのアイコンを擬人化するコンテストで大賞を獲得するなど、これからますますの活躍が期待されるクリエイター。その彼女に「もめん漫画」制作の経緯を聞いた。(小池直也)
――3.8万のいいねが付いていますが、反響などはいかがですか?
湊谷鈴(以下、湊谷):これを描いた時は3〜4年前で、まだ大学を卒業した時くらいだったので拙い部分は感じてます。でも何度再掲しても新規で読んでくださる方がいることが驚きで嬉しいですね。人間とのボケとツッコミ、そして料理を頑張るもめんちゃんが可愛いと言ってくれる方がたくさんでした。
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――愛らしいキャラクター・もめんちゃんはどこから着想されたのでしょう。
湊谷:自分の母が天然で発言が面白くて、ある日に玉子焼きを失敗して「見て!もめんみたい」と言い始めたんです。その瞬間は「え?もめん?」と不思議に思っただけだったのですが、もめんをキャラにイラストを描いたらいいかもと。
そこから漫画に発展していきました。自分が描くキャラクターの多くは、母のよくわからない発言を基に想像を膨らませています(笑)。あとは日常の会話や言葉遊びから着想することが多いです。
――もめんちゃんを描く上で意識したことは?
湊谷:人間と違って、もめんちゃんは吹き出しを使わずに書き文字で喋らせたのは工夫した点かもしれないです。あとは目が点ですから、喜怒哀楽を唯一表せるのが手だけ。なので手が上がったり下がったりを意識して描きました。あとは主線を茶色にして柔らかく見せています。
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――主人公の女の子にモデルはいます?
湊谷:特にはいませんが、性格はサバサバ感が出ると、もめんちゃんと対比になっていいのかなと。あと美大生という設定は自分から取っています。大学時代の4年間は寮に住んでたのですが、ご飯が出るのが平日だけなんですよ。
だから土日になると「絵に集中したいのに自炊するのは面倒くさい」と思っていたのも、もめんが家事をしてくれる物語に関係しているかもしれません(笑)。
――ゆるキャラ的な作風はどのように生まれたのでしょう。
湊谷:最近描いている、なでりゅ〜も人に寄り添うキャラクターですね。私の創作は「元気や癒しを与えるキャラクターや物語を描きたい」という気持ちが原点にあって。小さい時に北海道・美幌町に住んでいたのですが、田舎すぎて娯楽が本屋さんしかないんですね。
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だから幼稚園の頃から本屋さんでキティちゃん(サンリオ)やぷくぷくあわわちゃん(サンエックス)などの可愛いキャラクターに影響を受けたのが絵を描き始めたきっかけです。そこから27年間「人を癒せるイラストレーターになりたい」と思って描き続けてきました。
サンリオさんとサンエックスさんに就職したくて、最終選考まで残ったのですが結局は落ちてしまい……。それを機にフリーで活動しています。
――これからの活動についても教えてください。
湊谷:来年の冬頃に書籍『最高にオモかわいい ほぼねことねこ図鑑』が発売になるのと、漫画の連載が決まっています。なでりゅ〜のグッズを作るためのクラウドファンディングも始まったので、こちらもぜひご協力いただけたら。あとはChromeイラストコンテストで大賞を取りましたので、こちらがアニメ化されるのも楽しみです。
(小池直也)
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