文豪・小泉八雲が書き残したパンは、どんな味 1885年のレシピ集から専門学校生ら再現…たっぷりと入っているのは?

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2024年11月19日 12:20  まいどなニュース

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小泉八雲の料理本を基に再現したポテトパンと製造した学生たち

 文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、1850〜1904年)が作り方を書き残したポテトパンはこんな味―。西日本調理製菓専門学校(岡山市)の教員と学生が、八雲執筆のレシピ集を参考に当時のおいしさを再現した。素朴な甘さが特徴のパンは12月、同市の商業施設で販売する。2025年秋にはNHK連続テレビ小説(通称・朝ドラ)で妻のセツがモデルとなる八雲。同校の早野充学校長(82)は「料理本も手がけた意外な一面も広めたい」と期待する。

【写真】文豪が残したレシピはココに

 幼少期をアイルランドで過ごした八雲は、米国での新聞記者などを経て、1890年に英語教師として松江市に赴任。松江で出会った小泉セツと結婚し、代表作の短編集「怪談」など多数の著書を手がけて日本文化を海外に広めた。

 レシピ集は「La Cuisine CREOLE(ラ・キュイジーヌ・クレオール)」。フランス語で「クレオールの料理」。八雲が記者時代に滞在した米国ニューオーリンズで、現地の伝統的なレシピを収集してまとめ、1885年に出版した。

 早野学校長は八雲作品の大ファンで、30年ほど前、米国の古書店で同書を入手。今夏、親交がある小泉八雲記念館(松江市)の小泉凡館長から、セツがモデルの朝ドラが始まると知らされ「料理への関心も強かった横顔を知ってもらい、幅広い人が八雲の文学に親しむきっかけになれば」とポテトパンの再現と販売を思い付いた。

 パンはジャガイモをたっぷり使い、小麦粉や牛乳を混ぜ合わせたシンプルな作り。しっとりと柔らかく、ほのかな甘さがある。パッケージには記念館が所蔵する八雲の肖像画のイラストを貼った。

 レシピに記された分量は大ざっぱだったため、教員が適切な量を研究。製造はパティシエ・ブランジェ科の学生が担った。2年稲角颯大さん(19)は「ジャガイモの甘い風味が程よく、いろんなジャムを付けて食べるのがお勧め」と話す。

 販売は12月14日にイオンモール岡山(岡山市)で限定120個。問い合わせは西日本調理製菓専門学校(086―223―8872)。

(まいどなニュース/山陽新聞)

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