スペイン代表のFWブライアン・サラゴサ(オサスナ)の発言が注目を集めているようだ。18日、スペイン紙『ムンド・デポルティーボ』が伝えている。
「何よりもまず、ブライアン・サラゴサには言葉が足りない。まだ英語とドイツ語を話すのが難しいようだが、それは初歩的な要素だ」と、当時の指揮官であったトーマス・トゥヘル監督は語った。昨シーズン前半戦のラ・リーガにおける話題を掻っ攫った“ジャックナイフ”は、冬にグラナダでのデビューから約1年余りで、バイエルンへとステップアップしたが、ここではスタメン争いはおろか、試合にすらほぼ絡めず。半年間のブンデスリーガでのプレータイムは計171分間。チームも12年ぶりに王座を明け渡すことになった。
そんなB・サラゴサは、今夏にオサスナにレンタル加入。ラ・リーガ復帰となった中、ここまでの13試合で1得点5アシストと水を得た魚のように躍動している。さらに、10月と11月シリーズのスペイン代表にも連続で選出されると、迎えた18日のUEFAネーションズリーグ2024−25・リーグAグループ4最終節スイス戦でもそのドリブルで翻弄。69分に投入された同選手は、ファーストプレーから対峙した相手選手を置き去りにし、後半アディショナルタイムには密集した右サイドを切り裂き、最後はファールを誘発してPKを獲得。これを自身で沈めて、劇的な決勝点を挙げた。
約25分ほどの出場で、武器であるドリブルを強烈に印象付け、さらには代表初得点まで記録したB・サラゴサ。スイス代表を3−2で撃破した試合後、同選手は「フットボールは言葉ではなく、足でプレーするものだ」と強調。続けて「国を代表したいという気持ちを失ったことはない。ベンチにいたときも、ピッチに立ちたいと思っていたし、それを示してきた。僕のプレーの基本はドリブルで、ボールを持つたびにまずはそれを心がけている」と告白していた。
結局、誰に宛てたコメントかは明かされなかったが、『ムンド・デポルティーボ』は「チャンスを与えてくれなかったトゥヘルにメッセージを送ることにした」と綴った他、『アス』などもバイエルン時代の元指揮官に対するものと見解を示している。