アスレティック・ビルバオに所属するスペイン代表GKウナイ・シモンが、スペインメディア『Gol Play』のインタビューを通して、現在のコンディションについて語った。
U・シモンは今夏に行われたEURO2024で、スペイン代表の正守護神として6試合のゴールマウスを守り、母国の3大会ぶり4度目の欧州制覇に大きく貢献した。同大会の終了後には、慢性的な痛みを抱えていた右手首の手術を決断。最大で約5カ月程度の離脱が見込まれており、現在もアスレティック・ビルバオで公式戦のピッチには戻れず、スペイン代表としてもEURO2024決勝のイングランド代表戦を最後に欠場が続いている。
今季の公式戦全試合を欠場しているが、U・シモンは「手術から4カ月ほどが経過したけれども、すべてが順調に進んでいるというのが本当のところだ」と明かす。スペインメディア『マルカ』によると、既にU・シモンはアスレティック・ビルバオのトレーニングに合流済みで、グローブをはめてのトレーニングも順調にこなしているという。
まもなく復帰できそうな段階に達してはいるものの、U・シモンは「まだ多少の違和感が残っているのも事実なんだ」と発言。一方で「ただ、それはわかっていたことでもある。グループ練習に復帰してからのメディカルチェックを受けた際、違和感は簡単にはなくならないと言われていたからね」と話し、100%の状態でないことは事実だとしても、術後の状態が想定外ではないと主張した。
アスレティック・ビルバオは24日、ラ・リーガ第14節でレアル・ソシエダとのバスク・ダービーに臨む。U・シモンは同試合を前に、「僕はグループでのトレーニングもこなしているし、復帰に向けてできる限りのことは尽くしてきた。(レアル・ソシエダ戦に向けたメンバーに)招集されるか否かは、エルネスト(・バルベルデ監督)がどう判断するかにかかっている。僕がピッチで貢献できるとみなされれば、可能性は0じゃないだろう」と述べており、自身の感覚的にはピッチに戻れると考えている様子だ。
また、U・シモンはバスク・ダービーの立ち位置にも言及。「一般的に“ダービー”と聞くと、ライバル関係、争い、抗争など激しいものを思い浮かべると思う。ただ、バスク・ダービーはそれらとはまったく異なるものだ。歴史的に同じような文化を共有し、同じような感情をこの地に抱いてきた2チーム同士の対戦なのだからね」と主張し、次のように言葉を続けた。
「たとえば、レアル・ソシエダは現在のラ・リーガにおいて最もカンテラーノ(育成組織出身の選手)が多いチームだと思う。僕らアスレティックも、同じようにカンテラから選手を育てることを重視しているチームだ。このような面でも非常に近しいものがあるよね」
「確かに、ライバル意識はある。ただし、そんな感情が露わになるのはピッチにいる90分間だけさ。試合が終われば、僕ら選手たち全員がとても良い関係を構築している」
当然、熱気に包まれる側面があることも事実だが、一方で友好的である。そんなユニークな特徴を持つバスク・ダービーに、今季初出場を果たすU・シモンの姿はあるだろうか。