かつてはオープン特別競走として行われていたレースで重賞に格上げされて11回目。まだ歴史の浅いレースではあるが、昨年優勝のシンエンペラー、一昨年2着のトップナイフなどがそうであるように上位入線馬は翌年以降も活躍するケースが多い。ただし、キャリアの浅い馬同士の1戦で難解だ。京都競馬場内回り2000mコースはスタンド前発走で4つのコーナーを回り、最後の直線は323.4m(Cコース使用時)の平坦コース。ある程度の先行力は欲しい。
◎サラコスティは中京競馬場芝2000m未勝利戦優勝馬。すんなり先手から半マイル通過50.3秒のスローペースに持ち込み、最後は11.0秒、11.6秒。後続が離れ、最後は流したために減速となったが、まだまだ余裕があった。デビュー戦は、出遅れたうえに口を割るなど思うような競馬ができずに、勝ったエリキングと上がり3ハロンは同タイム。まだ勝負付けが済んだとは思えない。
〇エリキングは野路菊S優勝馬。デビュー戦でサラコスティを完封したあとは一息入れ、14kg増やした馬体で野路菊Sへと駒を進めると、随所に若さを見せながらも危なげなく新馬、特別を連勝した。前後半の1000mが64.1秒ー58.7秒というスローペースの競馬を後方から差し切った内容を評価したい。
▲クラウディアイは中京競馬場芝2000m新馬戦優勝馬。良馬場発表とはいえ、傷んで泥が跳ねあがるような状態になっていた3-4角のインコースを通って、最後2ハロンは11.1秒ー11.1秒。410kg台という小柄な馬だが荒れた馬場を苦にしないパワーとレースセンスが光る1戦だった。
△ジョバンニは野路菊S2着。少頭数とはいえ固まった馬群の中で窮屈な競馬を強いられながらも最後の直線で外に持ち出されると力強く伸びた。4角手前で置かれなければという惜しい内容だった。
最後に4頭が横並びとなる激戦を勝ち抜いた△テイクイットオール。センスがありそうな内容だったことから、コーナー4つにもしっかりと対応してくれそうだ。