今年は京都での開催となるが、例年は今週から年末まで阪神での開催となる。昨年の阪神開幕週の芝2000m、新馬戦を勝ったのがビザンチンドリーム(栗東・坂口智康厩舎)。その2ヵ月後にきさらぎ賞へ出走し、重賞制覇している。
皐月賞、日本ダービーと3歳牡馬クラシック路線を進むも二桁着順が続いた。しかし、秋になって神戸新聞杯6着の後は菊花賞で5着。メンバー最速上がりを使っており、今後の活躍が楽しみになる結果を残した。今年の開催ではこのような馬が出現するだろうか。
【11月30日(土) 京都芝1800m】
◆ショウヘイ(牡、父サートゥルナーリア、母オーロトラジェ、栗東・友道康夫厩舎)
母系に2015年秋華賞を制したミッキークイーン(父ディープインパクト)、2023年エリザベス女王杯を制したブレイディヴェーグ(父ロードカナロア)がいる血統。本馬は2022年ノーザンファームミックスセール当歳にて、4000万円(税抜き)で落札されている。
栗東ではプールを併用しながら、CW中心の追い切りを消化している。1週前追い切りにはレースでも騎乗予定のC.デムーロ騎手が騎乗して、新馬と2歳未勝利との併せ馬。最後方から追走していたが、最後の直線で並ぶ間もなく2頭を抜き去って最先着。6F81.4秒と全体時計が速く、しかもラスト1Fが11.2秒。素晴らしい動きだった。
◆マディソンガール(牝、父キズナ、母ヤンキーローズ、栗東・中内田充正厩舎)
半姉に同厩舎で管理され、牝馬三冠を達成したリバティアイランド(父ドゥラメンテ)がいる。本馬は5月9日にノーザンファームしがらきから栗東へ入厩して、ゲート試験に合格。その後は一旦退厩して牧場で調整を進めて、栗東へ再入厩しているが、その時はデビューを見送っている。
あらためて入厩となった今回だが、11月20日に川田将雅騎手が跨り、CWでの併せ馬を敢行。時計は6F83.1秒、2F22.7秒でラップの内訳は11.5秒、11.2秒なので決して悪くないが、ジョッキーが仕掛けてからの反応がひと息。とはいっても、9月の時よりも動けている印象はあるので、当時よりは良くなっている。ただ、最終追い切りでの動きには注目した方がよいだろう。
【12月1日(日) 京都芝1400m】
◆サウンドルーチェ(牝、父ミッキーアイル、母オッティマルーチェ、栗東・渡辺薫彦厩舎)
半兄にダートで3勝、障害で1勝を挙げているジロー(父キズナ)、母系に芝で4勝を挙げているワイプティアーズ(父ダイワメジャー)がいる。本馬は2022年セレクトセール当歳にて、2500万円(税抜き)で落札されている。
10月31日にゲート試験を合格。その後も栗東に在厩して調整を続けており、11月20日の坂路では4F54.6秒、2F25.2秒、1F12.4秒をマークしている。追うごとに時計も詰めている印象があり、今週の追い切りで更に動きが良くなればという感じ。
【12月1日(日) 京都ダート1800m】
◆ソニックステップ(牡、父ドレフォン、母ステップオブダンス、栗東・高野友和厩舎)
母は現役時代に2017年ロジータ記念を勝っている。母系に2018年エルムSを勝ったハイランドピーク(父トーセンブライト)がいる血統。
本馬は9月にノーザンファームしがらきから栗東へ入厩して、19日にゲート試験を合格。その後、牧場へ戻って調整。11月7日に栗東へ再入厩して、坂路での追い切りを順調に消化。1週前追い切りはレースでも騎乗予定の西村淳也騎手が跨って、4F55.8秒をマーク。2F24.9秒、1F11.8秒と後半2Fがしっかりした動きを見せている。
(取材・文:井内利彰)