千葉県が水道代の大幅な“値上げ方針”を打ち出しました。値上げ幅は20%程度とみられ、住民や飲食店から悲鳴が上がっています。
【写真で見る】「不安が結構大きい…」千葉 水道代“2割値上げ”か
■千葉で水道料金を値上げへ 設備の老朽化や物価高 影響
井上貴博キャスター:
水道料金を値上げへということですが、対象は千葉県全体ではありません。
千葉県営水道が、2026年度から20%程度の値上げを検討しているということです。
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【対象地域】
▼全域:浦安市、市川市、鎌ケ谷市▼一部:千葉市、市原市、習志野市、船橋市、松戸市、白井市、印西市、成田市
施設設備の老朽化による改修や、物価高(メンテナンスに必要な部品など)が理由だということです。
老朽化は全国で起きていますが、小さい自治体や地方都市であればあるほど、改修がなかなか進まないということかもしれません。
2か月分の水道料金は、▼東京都は4950円、▼横浜市は6023円、▼さいたま市は6578円、▼千葉県営は5380円です。20%の値上げとなると、千葉県営は年間で6468円増えるということになります。(※各水道局調べ 使用量40㎥)
■各地で値上げ発表 「単身・少人数世帯が増え、収益が減少」と専門家指摘
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物価高騰の影響もあり、全国各地で水道料金の値上げが発表されています。
▼名古屋市では2025年10月から4人世帯の場合、240〜290円増加、▼岡山県倉敷市では2025年1月から、4人世帯の平均で220円増加(最初の1年)、▼山口市は2025年4月から、3〜4人世帯で400〜500円ほど増加するということです。
水道事業に詳しい近畿大学の浦上拓也教授は、「人口減少や単身・少人数世帯が増え、水道事業者の収益が減少。安定した収益源である家庭用の値上げが実施されるのでは」と指摘します。
ホラン千秋キャスター:
インフラはある一定のサイクルで、古いものは新しく、新しくできないものは古いものをずっと使えるようにメンテナンスしなければいけません。インフラを維持するために私達の生活がどのくらい影響を受けるのかというのは、身近なところだからこそ関心度が高いですね。
ハロルド・ジョージ・メイさん
しかも、今までは水道料金が抑えられていたので、消費者にも「もう変わることはない」というような甘えもあったのかもしれません。だからこそ、今回値上げということになり、値上げ自体にも、値上げ幅にも驚いているようにも感じます。
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インフラ設備の老朽化は全世界的に問題となっています。電気や水道、ガス、橋など、どこも同じ課題を抱えています。
私はオランダ生まれですが、例えばヨーロッパ全土だと水道代はだいたい2か月で1万から1万2000円なので、日本の2倍です。アメリカも同じくらいなので日本は安いですが、だからこそ値上げ幅には驚きますね。
■“節水”グッズに補助金 自治体も対応
井上キャスター:
ウクライナ情勢などもありますし、東京のように値上げせずに済むのは稀だといわれています。一方で生活困窮者の手当をどうするのか、自治体はこれから迫られるのかもしれません。
節水グッズに補助金を出している自治体があります。▼東京都足立区、▼愛媛県松山市、▼青森県おいらせ町では“節水”シャワーヘッド補助金を出しています。
条件は、30%以上の節水、または1分間当たりの使用水量が7リットル以下などで、購入後にレシートと申請書などを送ると、最大3000円の補助が受けられるということです。
■年間約7800円節水も 最新“節水グッズ”は?
家電量販店ビックカメラ広報によると、おすすめの節水シャワーヘッドはスイッチでオン・オフできる「レイニームーヴコンパクト(参考小売価格・5980円)」だといいます。
節水しながら水圧もしっかり維持できるもので、節水率が約50%(ストップボタン併用時)、年間節約金額は、水道代が約7800円、ガス代が約1万3900円だということです。
ホランキャスター:
シャワーヘッドだけではなく、トイレも昔のものから交換すると全然違うとか、そういうこともありますよね。
ハロルド・ジョージ・メイさん
水を使うとしたら、トイレ、お風呂、お皿洗い、この3つが大きいので、少しでも節水できるといいですよね。
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<プロフィール>
ハロルド・ジョージ・メイさん
プロ経営者 1963年オランダ生まれ
現パナソニック・アース製薬の社外取締役など