バルセロナのCBイニゴ・マルティネスが、ブレスト戦に向けた前日会見に出席した。25日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。
ハンジ・フリック監督の下、バルセロナの“元帥”として最終ラインを統べるイニゴ・マルティネス。ここまで公式戦17試合に出場しており、プレータイムはチームトップとなる1506分間を記録している。ラ・リーガで首位に立ち、チャンピオンズリーグ(CL)でも開幕4試合を3勝1敗と勝ち越すなど、シーズン序盤戦のMVPと言っても過言はない。
そんなイニゴは、26日のCL第5節ブレスト戦に向けた前日会見に出席。前述した活躍により、33歳となった今、「欧州最高峰のCB」と評価を急上昇させている同選手は「今を一番楽しんでる。(フリック)監督の下での試合はワクワクするし、彼に認められ、毎試合プレーすることもできているんだ。それにケガがないことが、助けになっている。すべてがうまくいっているよ」と告白。ここ数年はケガに悩まされ、EURO2020なども棒に振った過去があるだけに、この瞬間を噛み締めているようだ。
さらに、来夏に満了を迎える現行契約の延長については「契約については考えないようにしている。気が散って、やるべきことに集中できなくなるかもしれないから。僕は自分自身こと、楽しむこと、チャンスを最大限に活かすことに集中している。自分がスタメンにふさわしいことを証明したい。その結果、延長となれば良いことだし、例えそうならなくても、2年間バルサにいたと誇れるようにね」と殊勝な心掛けを示した。
またイニゴは、チームが採用する“ハイライン戦術”にも言及。この戦い方でレアル・マドリードを封じ込めた一方で、レアル・ソシエダ戦やセルタ戦ではその弱点を突かれ、勝ち点を落とした中、同選手は「僕たちがそうするように、対戦相手もバルセロナの試合を分析しているだろう。大切なのはオフサイドを取ることよりも、プレスをどうかける、どのぐらいの強度でかけるかなんだ。嵌れば、背後のスペースはGKがカバーしてくれるから、相手にとっては難しくなる。反対に、強度を落とせば、ピンチを招くことになる」としつつ、「僕たちは、少ししかチャンスを作られていない。失うものよりも、得られるもののほうが大きい。ハイラインを保つ必要がある」と強調している。
今シーズンは、負けた試合の次戦は必ず勝利を挙げていたものの、ここにきて公式戦2試合未勝利と勢いが弱まりつつあるバルセロナ。本拠地『モンジュイック』でのブレスト戦を前に、「彼らがそこにいるのは偶然ではない。下手をすれば大きな代償を払うことになる」と4位につける対戦相手を警戒したイニゴは、臆することのない“超攻撃的な守備”で、3試合ぶりの勝利を手繰り寄せることはできるのだろうか。