クラウド帳票サービスなどを提供するウイングアーク1st(東京都港区)は、中小企業で運送業務に携わる人を対象に「物流業界におけるデジタル化の推進実態調査」を実施した。物流・運送業務に関わる人は、業務上の各行程にどのような懸念を感じているのか。
【アンケート結果を見る】物流業界の見積もり・受注・請求での懸念や障壁は何か(複数回答)
物流業界の見積もり・受注・請求での懸念や障壁として、最も回答が多かったのは「人手不足・人員体制」(61.2%)だった。以降「アナログ作業が中心のため作業ミスが起こりやすい」(26.5%)、「やりとりが紙や電話が中心のため伝達ミスが起こりやすい」(22.0%)が続いた。
物流業界の配車・運行計画での懸念や障壁について、1位は同じく「人手不足・人員体制」が61.4%、2位は「アナログ作業が中心のため作業ミスが起こりやすい」が20.1%、3位は「計画作業や帳票作成がアナログ中心で負担が多い」が18.7%という結果に。
物流業界の集荷・輸送・検収での懸念や障壁について、最多は「人手不足・人員体制」で59.6%、「ドライバーが荷待ちや荷役にどのくらい時間がかかっているか不明なこと」(32.0%)、「目視確認が多く積み込み時の検品ミスが多い」(23.8%)が続いた。
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「人手不足・人員体制」が懸念や障壁であると答えた人に、これらを理由として退職を視野に入れたことはあるかと聞いたところ、「はい」と回答した人は41.4%に上った。また、具体的に行っているアナログ作業として「ドライバーとの電話」(51.1%)が最も多く、「運転日報の作成」(48.0%)、「労働時間の管理」(46.6%)が続いた。
ウイングアーク1stの加藤由貢部長は「中小運送業においては、いまだに人手不足やアナログ管理が大きな障壁となっている」と指摘し、デジタル管理の必要性を訴えた。
今回の調査は、中小企業(従業員数300人未満)で運送業務に携わる人を対象に、インターネットで行った。調査期間は10月22〜23日、513人の有効回答が得られた。
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