お店を「出入り禁止」になるのは、一体どんなことをやらかした人なのだろうか。埼玉県に住む40代男性(専門職/コンサルタント・士業・金融・不動産/年収600万円)は「今から10年以上前の話です」として、パチンコ店を出入り禁止になったエピソードを語った。
当時、男性はパチスロにはまっており、「よく朝から、時には夜中から並びパチスロに興じていました」と振り返る。そんな中、地元のとある先輩に「後輩達を打ち子として雇い収益を上げている人」がいたという。
「1人あたり数万円の軍資金を渡して出たら換金額の大半を先輩がもっていく流れで。新装開店の時などは、その先輩の打ち子が5人ほどいる時もありました」
打ち子という表現からして穏やかでない。店から目をつけられたら面倒なことになりそうだが、案の定ある時、事件が起きた。(文:篠原みつき)
「入場の順番をめぐり店員と先輩の口論が始まりました」
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その先輩から「新装開店の打ち子に参加しろ」と命じられ、半ば強引に参加させられた時のことだった。「その日はかなり期待度が高い新装開店」で、夜中から100人近い長蛇の列が出来ていた。
それだけに開店の1時間前には入口周辺がごった返し、誰がどこに並んでいたか分からず収集がつかない状態になった。当然、店員が出てきて並び直しを行ったという、そのときだ。
「入場の順番をめぐり店員と先輩の口論が始まりました。その時、カッとなった先輩が店員の顔面を殴打。すぐに別の店員が止めに入り一旦は収まりました」
なんと先輩は暴力でゴリ押ししようとしたらしい。通報されれば傷害罪ではないだろうか。しかしその時はそのまま開店時刻を迎え、「先輩含め私達は目的のパチスロ台に着席」したという。
「先輩を含めた6人程度で固まって遊戯を開始。その日は良い台を取れたこともあり閉店時間ギリギリまで打っていた」
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殴ったことなど無かったかのように好調にパチスロに興じていたようだ。
閉店間際、先輩が囲まれ「お前らもみんな仲間か?おぉ?」
異変が起きたのは「閉店時間が近づき客もまばらになった頃」だった。
「店内にアウトレイジに出てきそうな明らかな本職の方々数人が入ってきて先輩が囲まれる事態に。そのうちの本職の方1人が私達に向かって『お前らもみんな仲間か?おぉ?』って聞いてきたので私達は『いえ、ち、違います』って秒で先輩を売る事に。そのまま閉店時刻を迎える前に先輩はその方々に連れられてパチンコ店の事務所に連行されていきました」
強面のスタッフたちに恐れ慄き、先輩と運命をともにすることは出来なかった後輩たち。
「私達は閉店時刻と共にメダルを交換して、店の前で先輩を待つ事に。当時23時閉店で先輩が店の裏口から出てきたのが23時40分頃」
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魔の40数分間、先輩はどんな目にあっていたのか。男性が訊ねると……
「本職の方々は『開店時に店の店員を殴打した事に対してまず謝れ。あと先輩と後輩まとめて出入り禁止。次またこの店に現れたらただじゃおかない』と……」
袋叩きかと思いきや、キツイ説教と出禁だけで済んだようだ。本当にいわゆる「本職の方々」だったかは不明だが、かなり危うい状況だったことは確かだ。男性は苦笑いで話をこうまとめた。
「全部ではないと思いますがパチンコ店の裏にはやっぱりこういう方々がいるんだなって思わせてくれた命の危険すら伴う出禁になりました」
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