「現代の名工」に野尻誠さん　帝国ホテル東京「嘉門」支配人

　帝国ホテル東京（東京都千代田区）の鉄板焼「嘉門」支配人、野尻誠さん（55）がこのほど、厚生労働省が認定する今年度の「卓越した技能者（現代の名工）」に選出された。

　 野尻さんは東京観光専門学校（現・専門学校東京ホスピタリティ・アカデミー）出身。フランス料理「ラ ブラスリー」支配人を務めるなど、入社以来レストランサービス部門一筋で働いてきた。今回は「高い演出効果のあるワゴンサービスにおける技術だけでなく、客前での会話術も優れている」ことなどが評価された。

　野尻さんは「レストランサービスは、料理を運ぶだけではなく、お客様の前でより華やかに演出するためのデクパージュ（鴨などの肉を切り分けて提供するサービス）や、フレイミング（リキュールなどを用いたフランベによりデザートを仕上げるサービス）など、知識や技術によっておいしく調理された料理にさらに付加価値を付け、お客様に提供する役目を担っている。これからも研さんを積み、後進の指導育成にも尽力していきたい」とコメントした。

　現代の名工は、卓越した技能を持ち、その道で第一人者とされる技能者を表彰する制度。将来を担う優秀な技能者の確保、育成や優れた技能を次世代に承継することを目的にしている。24年度は138人が選出された。

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