JR東日本千葉支社は27日、君津市に対し、久留里線久留里〜上総亀山間の新たな交通体系に関する検討結果を提示したと発表した。同区間の鉄道に関して、「バス等を中心とした新たな交通体系へのモードチェンジを図ることが必要」との考えを示した。
久留里線の末端区間である久留里〜上総亀山間はJR東日本の中でも利用者の少ない区間のひとつであり、2023年度の平均通過人員は「64人/日」、営業係数(100円の運輸収入を得るために要した営業費用を表す指標)は「13,580」となっていた。
JR東日本千葉支社は2023年3月8日、君津市と千葉県に対し、久留里〜上総亀山間について沿線地域の総合的な交通体系に関する議論を申し入れた。その後、2024年10月21日に行われた第5回検討会議にて、「上総地区で提供されている交通サービスは、当該地区の移動需要に適していない」「当該地区での移動需要を考慮すると、自動車中心の交通体系への移行により、より利便性の高い地域公共交通が実現する」との検討結果が示されたという。
この結果を受けて、上総地区にとって望ましい交通体系を検討。久留里〜上総亀山間の鉄道に関して、「バス等を中心とした新たな交通体系へのモードチェンジを図ることが必要」との考えに至った。具体的な内容については今後、君津市と協議していく。デジタル技術等を活用し、二次交通を含めた経路案内や観光情報の提供などを通じて、さらなる利便性向上をめざすとしている。(木下健児)