陸上男子110メートル障害(ハードル)で22年世界選手権代表の石川周平(29=富士通)が27日、千葉・市川市内の筑波大付属聴覚特別支援学校小学部を訪れ、児童たちと交流した。「スポーツ立県ちば」の推進を目的とした「ちば夢チャレンジかなえ隊」の派遣事業として、陸上教室を開催。“先生”としてグラウンドを駆け回り「楽しみながら子どもたちもやってくれて、僕自身もうれしい気持ちになりました」と笑顔を見せた。
小学生の前に立ち、ゆっくりとした口調で分かりやすく説明。中高の体育の教員免許を持っているとあり、明るい表情で堂々と指導した。
岩手県出身の石川は、幼少期にアスリートと交流することがほとんどなかったという。少子化が進む中、現役選手が子どもたちと触れ合う機会は貴重。「選手たちが一緒に動いたり、パフォーマンスを実際に見せたりと、いろいろな触れ合い方があると思う。陸上は楽しいということを感じ取ってもらえれば」と望んだ。
笑顔いっぱいの子どもたちからは、気付きも得た。「小学生を見ていると、走った後なのに、またすぐに走り始めたりする。これができるのは、きっと楽しみながらフレッシュにやっているから。『走ることは楽しい』という思いをベースにすれば、自分ももっと楽しんで練習ができるかな」と学びがあった。
今年は日々のトレーニングと試合でのパフォーマンスがかみ合わず、パリオリンピック(五輪)には届かず。今オフは来年9月の世界選手権東京大会へ向け、関節の位置や体のバネの動きに重きを置いたトレーニングに励んでいるという。「世界選手権でちゃんと戦うことを最大の目標にしてやっている」と思いを口にした。
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女子100メートル障害で同じ所属先の田中佑美(25)も参加した。
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