イスラエルと中東レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの停戦が発効したことをうけ、イスラム組織ハマスは、パレスチナ自治区ガザでの戦闘停止に向けて「あらゆる停戦努力に協力する」との声明を発表しました。
ハマスは27日に声明を出し、この日発効したイスラエルとヒズボラの停戦について、「抵抗勢力を打破するというネタニヤフ首相の幻想を打ち砕くうえで重要なものだった」などと述べ、ヒズボラが払った「多大な犠牲を高く評価する」と称賛しました。
そのうえで、「この合意の流れをうけ、ガザでのあらゆる停戦努力に協力するという決意を表明する」としたほか、「侵略を止めることに関心を持っている」などと、停戦に前向きな姿勢を示しました。
こうした中、複数の中東メディアはハマス幹部の話として、ハマスが交渉の仲介役を務めるエジプトやカタールに対して、「停戦や真剣な合意に向けた準備はできている」と伝えたと報じました。また、別の中東メディアはエジプトの交渉団が27日にイスラエルを訪問して、当局者との会談に臨んだと報じています。
ただ、ハマスは停戦の条件としてイスラエル軍の完全撤退を求めるなど、これまでの要求を譲らず、これに反対するイスラエルとの交渉は難航するものとみられます。
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一方、アメリカの国家安全保障を担当するサリバン大統領補佐官はイスラエルと「ハマス」との停戦実現に向けて、バイデン大統領が27日に代表団を派遣し、トルコやカタール、エジプトなど関係国とともに働きかけを行わせる意向だと明らかにしました。
サリバン氏は「レバノンでの停戦が実現した今、停戦合意に向けたハマスへの圧力は高まる一方だ」と強調しています。